2023年6月

 第27回 基礎から学ぶ薬剤師塾 2023年7月8日(土)13:30から15:30まで の申し込みを始めます。

 登録していただいた方は再放送を繰り返し視聴できますが、再放送は質疑応答はできかねます。今回のテーマは「初心者向けシリーズ①循環器系の基礎と心不全治療薬」です。最近、難しいテーマが続きましたので、大学の講義ではわかりにくかった循環器の基礎についてお話ししたいと思います。最新の心不全治療薬はファンタスティック・フォーと呼ばれる4種類の併用が驚くほどの強力な効果を示すことが話題になっていますが、私のくどい(丁寧な?)話し方では、どこまで進むことができるでしょう?

 参加を希望される方は 申し込みフォーム に記入のうえ、送信してください。

 薬剤師塾となっていますが、医師・看護師など医療従事者であれば参加可能です。ただし薬剤師塾への参加者は、ぜひ学会発表を目指している方に参加していただきたいと思います。そして活発なディスカッションに参加して薬剤師塾を大いに活性化いただける方に参加していただきたいと思っています。300名まで参加可能ですが、最近の登録者数は200名を超えていますので、早めに登録してください。

 

腎臓病教室 ~検査値と腎機能~
13日目 クレアチニンを科学する



そもそもクレアチニンって何よ?

 クレアチニン(Cr)の前駆物質であるクレアチンはメチオニン、グリシン、アルギニンから腎臓及び肝臓で合成され、健常者の体内量は約100gでその95%は骨格筋内に貯蔵され、筋肉濃度は4g/kgで、80%がクレアチンリン酸、20%が遊離のクレアチンとして存在する。クレアチンはクレアチンキナーゼの作用によってクレアチンリン酸が産生される。クレアチンリン酸は無酸素運動時の骨格筋の高強度運動のエネルギー源となる主要ATP産生源になるため、アメフトやラグビー、重量挙げ選手やボディビルダーなどのパワーアスリートたちはクレアチンモノハイドレートをサプリメントとして摂取することが多い。平田は熊本大学在籍中に「クレアチンサプリメントの血清Cr値に及ぼす影響」に研究しようとしたが、Webで調べるとサプリメントの広告ではよいことばかり書かれていたが、侵襲的な研究であり腎障害などの副作用の懸念が払拭できなかった(腎障害の症例報告が結構あった)ことから、断念した経験がある。

 筋肉組織のクレアチンとクレアチンリン酸の1%が不可逆的な非酵素的脱水によって1日約1gのクレアチニン(Cr)が産生され(図1)、腎機能が正常であればCrは老廃物として100% この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます

腎臓病教室 ~検査値と腎機能~
12日目 国立大学病院の検査データ13項目を薬物療法にどう生かすか


 
 京都大学医学部附属病院、熊本大学医学部附属病院などが処方せんと一緒に患者さんに渡している13項目の検査データ(表1)は国立大学病院機構で、ある程度共通しているのかもしれないが、私立大学病院薬剤部でもまったく同じ様式のものを使っていることもある。この13種類の検査値の選択については、幅広い薬物療法に関与しており、よくできた組み合わせだと感心する。皆さんは、これらの検査値を使いこなしているだろうか?今回はこれらの検査値が薬剤師的にどういうときに有用かについて解説したい。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます

プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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