2019年8月

20190724_1.png 2018年の暮れに2019年6月にブダペストで開催されるEDTA-ERA(欧州透析・移植腎臓学会)に参加を決意。また英会話力を取り戻そうとしました。実際に学会に参加してみるとインド系の英語の聞き取りは苦手でしたが、英国人の英語は米国英語よりも聞きやすく、スライドがあればほぼ100%理解できましたが、ディスカッションでは英語とはいってもいろんな国の訛りがあるので、何を言っているのかよく分かりにくかったです。ポスターセッションでのディスカッション20190724_2.pngは同行した長崎光晴病院の成末まさみ先生がとっても積極的で、頑張ってディスカッションに努めており、僕も彼女の影響を受けて負けずに話しかけてみました。

写真右:EDTAの学会会場で
写真左:ブダペストでの妻との夕食(ほとんど野外です)

 最近はいい教材が増えています。とにかく忙しい僕は英会話教室なんか行ける時間がない。そこで独学でおすすめはDUO 3.0/CD復習用、ALCのキクタンで例文音声+チャンツ付きのCDまたはオーディオブック(アマゾンプライム会員は月に1本のオーディオブックが無料になります)を自分の英会話レベルに合わせて(DUOやキクタンAdvancedは英検2級~準1級レベルだと思います)、通勤時間などや車の中やスマホで聞くのがよいでしょう。キクタンシリーズにはキクタンメディカルもあり、薬剤編もあります。コルヒチンの発音は実はコルチシンだって知っていましたか?Colchicineって綴りですからコルチシンは多分ドイツ語読みですね。「トシ、聴くだけであなたの医療英単語が100倍になるCDブックよ。」も聞き流すだけで医療英語に強くなれます。アマゾンプライムの会員ならグレイズ・アナトミーGrey’s Anatomyという医療ドラマがおすすめ。日本語字幕、その後、英語字幕にする、字幕なしで見るなんて工夫してもいいでしょう。上級者はNew Engl J Medのポッドキャストをiphoneで聞き流すのもいいでしょう。あとは会話の練習ですが、DMM英会話などのオンライン英会話のコスパがいいと評判いいみたいですので(全くやっていませんが)、僕もできれば2020年のミラノで開催されるEDTA-ERAに行きたいと思っていますし、こんな目標をもって英会話能力をアップすることに取り組んでみたいと思います。

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 白鷺病院に就職したころ、職場は英会話ブームでした。初代院長は研究がやりたくて白鷺病院を作った人です。世界初の多人数同時透析をアセテートフリーの重曹透析を使って行い、その研究成果を英語論文にして国際学会でせっせと発表する気運が熱かった時代です。その当時はめずらしかったいわゆる外人講師を病院に呼び、簡単な日常会話を覚えました。
 その時に英会話をしてよかったなと思ったのは、外人と話をしていると言葉は違っていても考え方は同じ、みんな人間は同じなんだと気づいたことで、外人(白人)コンプレックスが解消されました。だけどあまり熱心ではなかったので思ったことを話すまでの英会話能力には達しませんでした。
 そして僕は結婚し、子供ができたけどお金が全くなかった35歳のころ、微量元素に関する英語論文を書き、国際学会で口頭発表するために英語論文をチェックしてくれる外人を探していました。このころはリーズナブルな英文作成会社がなかった(知らなかった?)ので、当時の大阪市立大学の内科の教授に英国女性を紹介していただいて何とか発表したのを思い出します。このことをきっかけにもう1度英会話をやり直したいと思いました。20190724.jpgまずはお金がなかったので、ラジオ英会話を基本として続けましたが、せっかく覚えたフレーズも使わなくては自分のものになりません。子供の絵本を借りるために通っていた大阪市の住之江区図書館で、英会話サークルが週1回2時間で月に2,500円と格安でやっているチラシを見つけ、さっそくそのサークルに入会しました。その講師の先生が22歳で結婚したてのオーストラリア女性、シャロンさんでした。なんと超美人でスタイル抜群、それにまして性格がすごくいい。男性だけでなく女性にも好かれるいい人でした。今まで、外人といくら話してもあまりやる気にならなかったのですが、シャロンと会話をしたい一心で様々なフレーズを覚え→シャロン相手に話すと、そのフレーズが通じちゃう→シャロンがホームパーティーをするときに大勢の外人の中に混じって招待されることもあって、どんどん英会話に没頭。こんな感じで、ますます勉強するという好循環がぐるぐる回るのでした。僕だけでなく、ほかの女性会員も男性会員もみんなシャロンを好きになって、みんな英会話教室が終わってからもファミレスで1時間以上雑談をしたものでした。この時の英会話教室のレベルは一気に上がりました。I’ve been dying to see you.と覚えたてのフレーズを言うと、シャロンもI’ve been dying to see you, too, Mr. Hirata.と返してくれ、通じるととにかく楽しくてたまらない(お互い既婚者なので、この会話は冗談ですよ)。英会話が終わって毎日時間があれば英会話、ウォークマンで「やさししいビジネス英語」(実は全然やさしくないNHKのラジオ英会話)を聴きながら通勤し、子供たちをキャンプに連れて行っても、寸暇を惜しんで英単語を覚える。すぐに英検2級に合格、その1年後には準1級に合格。この時には当然、英検1級を目指して、その参考書をたっぷり買いこみましたが、シャロンが突如オーストラリアに帰国・・・。その後任は名前も忘れた若いイギリス人男性・・・。とにかく英会話教室に行ってもシャロンがいないので全くやる気にならず、英会話力の伸びが突如停滞し、1~2年で英会話をやめてしまいました。これが37歳の頃だと思います。何とかその時の余力で50歳になってオレゴン留学を果たしましたが、英会話能力はそんなには伸びませんでした。

平田塾の4演題が決まりました。

11月15日(金)17:00~21:30
「CKD の薬物療法のすべて」をベイシックから最新情報まで熱いメッセージをお届けします。テーマは都合により変更になる可能性があります。
事前参加登録必要(有料:1000 円、軽食・テキスト付き)
参加登録はこちら ⇒ 本大会HP 事前参加登録画面

◆透析導入数を減らすための薬剤師の役割(PHC株式会社共催)
◆腎機能低下時の中毒性副作用を防ぐ
 ~透析患者なのにバンコマイシンを初回常用量投与?~
◆薬剤性腎障害を防ぐ ~軟膏が原因で腎機能正常者が透析導入?~
◆CKD患者の薬物適正使用Q&A ~皆さんの質問にお答えします~

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※質問のある方は運営事務局までメール (jsnp13@jtbcom.co.jp) にてご連絡ください。
当日も質問を受付いたします。できるだけ回答したいと思っておりますが、時間の都合上、回答できないこともあり得ます。 回答できなかった質問に関しましては、熊本大学臨床薬理学分野のホームページ上で、学会終了後、できるだけ速やかに回答させていただきますので予め、ご了承いただけると幸いです。

アトラクション決定!~Marie with Men~

平田塾のアトラクションが、Marie with Menに決まりました。
 龍野マリエさんのヴァイオリンにピアノ、パーカッション、ギターが入る予定です(都合によりメンバーが増減するかもしれません)。皆さんご存知の曲もやっていただけると思います。素敵な音楽で疲れた脳を癒してください。Marie with Menのライブは 19:00から19:25 の予定です。

201906_01.pngヴァイオリニスト 龍野マリエさん(熊本出身)
1990年:熊本に生まれ3歳よりヴァイオリンとピアノを始める。
2013年:東京音楽大学を首席で卒業。
2014年~2016年:ルーテル学院中学校にて音楽の非常勤講師を務める。
現在:東京と熊本を中心にソロ・アンサンブルで活動中

 

HPはこちらから → 第13回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会HP

平田塾はこちらから → 理事長講演「朝まで平田塾」

 第13回日本腎臓病薬物療法学会ではRound Table Discussionを予定しております。専門家を囲む参加型の少人数ゼミで、日曜日の早朝60分間です。有料で事前予約が必要です。実力のある臨床家・研究者に講師になっていただきましたが、内容は初心者向けになっております。専門家である講師、あるいは参加者同士で積極的に発言、質問、議論してください。テーマは一応定めておきますが参加者・講師の話し合いで内容を変えることもできます。定員は1テーマにつき8名を予定しております。

講 師 テ ー マ
古久保拓  薬剤師として知っておくべき透析の薬物療法
竹内裕紀  薬剤師として知っておくべき腎炎・腎移植の免疫抑制療法
山本武人  薬剤師として知っておくべき持続的血液浄化法
大野能之  相互作用を定量的に評価してマネジメンしよう
辻本雅之  薬剤師として知っておくべき薬物動態
小林道也  薬剤師として知っておくべき統計または論文の書き方
柴田啓智  AKIを含めた急性期患者に対する薬剤師の関わり
平田純生  薬剤師として知っておくべき腎機能評価

※参加者の募集は 本日8月1日(木)19時より 本大会HP 事前参加登録画面 で開始します。参加費:1名1000円(朝食は付いておりません) 

※満席となりました。

 平田は今までに2回、国際TDM学会に参加しました。この学会では通常の講演や発表だけでなく、早朝に開催されるラウンドテーブルディスカッションという朝食(といってもパンとコーヒーくらい)を食べながら10人程度の少人数で専門的な討論を行うという画期的な催しがあります。
私は42歳のときに果敢に(無謀?)にも2つのテーマにエントリーしましたが、その当時は多少の英語は話せても、TDMの経験年数が浅く、内容がさっぱり理解できず、貝のように黙り込んでしまった苦い経験があります。
 6年後の2回目の参加の時には自分の情けなさへのリベンジで「タンパク結合率」と「ジゴキシンのTDM」に参加しました。どちらの講師もこの分野では非常に有名な研究者で、講義に対して、いつでも質問や追加発言してもいいスタイルなので、私も必死で数回発言させていただきましたが、予定の1時間はあっという間に過ぎていきました。日本TDM学会でも国際学会を催す前に試験的に1度やったことがありますが、テーマは一応、前もって決めておきますが、あとは自由ですのでメンバーの意見によって「こんなことが知りたい」という意見でテーマを変えることもできます。
 白板を用意することもできますが、基本的には講師が1~2枚の用意してきたハンドアウト(おしながきのようなもの)を配布し、ディスカッションするというものです。学会だと時間も限られているし、人前で質問しにくいと思っている方も少人数であれば、いろんなことをその中でおそらく一番よく知っている人に直接、質問できてその回答をみんなで共有できるというのがこのラウンドテーブルディスカッションの魅力だと思います。

HPはこちらから → 第13回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会HP

プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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