英会話ってやっぱり難しい 熊本大学薬学部臨床薬理分野 平田 純生
英会話がなに不自由なくできたらすばらしいですよね。そのためには「留学」。多くの方が一度は体験したいと思っていませんか?僕も同じでした。そして昨秋、僕は50歳を過ぎてから半年間の米国留学を体験できました。
僕の留学目的は薬学教育、病院実習を体験し今後の薬学部での臨床教育に生かすこと。半年もいれば英語もきっと上達してペラペラになるかもしれないと思っていました。でもよほどうまくやらないと英語は上達しない、というのが今の僕の経験論です。
会話は英検準1級を持っているから、ま、何とかなるかな?でも一抹の不安があったため渡米する前の2ヶ月間、30万円かけて駅前留学に熱心に通いました。でも留学前の短期集中レッスン、これは高くつくだけで、英語力はほとんどアップしないっていうのが、僕の実感です。
薬学だけではなく英会話も上達したいので、日本人グループとは関わらない方針でしたが、これはストレスのもとでしたね。やっぱり日本語を話し合える友人がいないとホームシックになっちゃいます。Pharm Dコースの授業はスライドを使っての講義だから読解力がある日本人の僕には、苦もなくついていけました。病院実習も専門用語を知っていたため問題なく、ディスカッションできました。
でも1対1の私的な会話になるとかなりしんどい。友達同士の会話が、さっぱり分からない。授業内容は理解できても先生のジョークが分からないから1人だけ笑えない。生徒の質問が何を聞いているのかわからない。つらいからストレスになる。それを相談できる日本人はいないため、「早く日本に帰りたい」の毎日。留学も後半になると相手が話しているのを、理解しているように見せかけるふりだけはうまくなった。もっと若ければ、もっと長期間であれば、英会話も上達したかも?
「たら、れば」をならべたらきりがない。でも日本人との関わりを避けたことで1つだけ本当によかったことがあります。それはことばや国境を越えた信頼できる生涯最高の友を持つことができたこと。ベトナム出身の彼とは今でもメールのやり取りをしている。Dear, my best friend, why don’t you come to