6月にイタリアのミラノで開催されるEDTA-ERA(European Renal Association – European Dialysis and Transplant Association欧州腎臓・透析移植学会)に参加してみませんか?参加費は330ユーロで5万円足らず必要ですから、高めですが、国際学会の参加費はこんなものです。英語がうまく話せなくてもいいですが、少なくとも日頃から英語論文を読んでいる方なら、スライドやポスターを見れば内容は理解できます。僕は2019年6月にブダペストで開催されたEDTA-ERAに参加しましたが、この学会は日本でいえば日本腎臓学会の臨床分野+日本透析医学会+日本腎臓病薬物療法学会に一度に参加したような内容で、透析医学会のようなお祭り気分も味わえる魅力的な学会でした。最新の話題満載で、しかも演者は世界でトップクラスですので、日本での学会以上に僕のテンションは上がりました。この時に得られたSGLT2阻害薬の腎保護作用・心保護作用の最新情報だけでなく、腸内細菌叢などのマイナーな情報まで幅広いテーマを拝聴できて、ずいぶん勉強になりました。このときから、EDTA-ERAには毎年参加しようと心に決めました。
実はブダペストの翌年の2020年にはミラノでの開催が決まっていたので、エクスペディアやトラベルコといった最安値チケット、ホテルを探すサイトを駆使して航空機を手配し、そこそこのホテルを選んでミラノーフィレンツェーローマの旅程を組みましたが、コロナ禍のためイタリアは非常に悲惨な状態になったため、残念ながら中止。でもこのミラノ大会が今年の6月15日~18日の予定で開催されるのです。なんといっても魅力のあるイタリアですから、ミラノだけでなくぜひ、これを機会にローマなども観光してみてはいかがでしょう?
英語力、英会話に自信のない方はこれを機会にNHKラジオ英会話やDMM英会話などを始めて、翌年の2024年5月23~26日のストックホルム大会に参加(ぜひとも演題を出してください)してもいいかもしれません。6月のミラノ大会に参加される方がいれば、連絡ください(このブログの右側にある「カテゴリ」→「はじめに」→「ごあいさつ」に平田の連絡先があります)。ミラノで合流し、一緒にイタリア料理を楽しみながら情報交換しましょう。
ダメ薬剤師を続けていて40歳になった時、当時、国立療養所千石荘病院(2003年に国立病院大阪医療センターに統合)の薬剤師だった上野和行先生に出会うことができた。まさに僕にとっては人生を変える運命の出会いだった。ある日、上野先生は僕に「アミノフィリン250mgの中にテオフィリンは200mg相当分入っとるから、アミノフィリン1Aを50kgの人に点滴投与したら、血中濃度はなんぼになると思う、平田君?」と聞かれ、戸惑って何も答えられなかった。だって血中濃度が予測できるなんて知らなかったから。「テオフィリンのVdは0.45L/kgなんや。まぁ、0.5L/kgでもええわ。50kgの患者さんやったらVdは25Lになる。200mg/25Lで8µg/mLになるやろから、喘息発作の治療にはちょっと足らへん。2A投与したら、16µg/mLになるんや。これやったら、ほぼ確実に気管支拡張作用を示して、20以上になったら起こる怖い副作用もでてけーへん。こーゆーことを知っとくと、薬を自由に操れるようになるんや。ほんでもって医者も意のままに操れるようになるんや」。
これには本当にときめいた。そして上野先生を「師匠」と呼ばせていただくようになった。薬剤師って調剤や薬の管理ばっかりやっていて、病院に勤めていても何の存在感も示せない職業だと思っていたから。この時の経験から、薬物動態を本気で習おうと思った。僕はよく「努力はつらいからやめよう」とか、「好きになったら、それが趣味になって、夢中になれる。そうすればみんな一流になれる」なんてことをよく言うが、それは学ぶだけで身に着いて楽しい「薬物治療学」「薬理学」「病態生理」などの話だ。薬物動態だけはこれらと違って、僕にとってはあまり面白くはなかったが、薬剤師のマストアイテムだと思った。動態の教科書に書いてあること、特に数式は実に難解だったが、学ぶのが辛くても絶対にマスターしなきゃだめなんだ。最初は菅野彊先生やそのお弟子さんの書いた分かりやすいものからはじめて、大学での教科書など、少なくとも3冊は読んでほしい。結構、間違いが書かれていることに気づくようになるから。薬物動態の基本がわかっていない薬剤師を僕は「本当の薬剤師」とは呼びたくない、似非(エセ)薬剤師だ。薬物動態だけは努力してでも薬剤師が身に着ける価値のあるものだと今でも信じてる!だからみんな努力して、僕の師匠のように「ほんまもんの薬剤師」になってほしい。
2023年3月22日 熊本市薬剤師会学術研修会 Q&A
腎機能の正しい評価
~添付文書の腎機能で使われるCCrは実は日本のCCrじゃない~
Q1.腎機能評価の指標として、糸球体濾過率が使用されていますが、年齢・体格・疾患や栄養状態など影響を与えうる因子が非常に多いことに評価の難しさを感じます。糸球体濾過率によらない、信頼性のある評価指標の研究結果はないでしょうか。
A.糸球体濾過率は機能している残存ネフロン数や腎血流量の変化を予測でき、CKD患者ではこれらの変化によって腎予後、透析導入までの期間も予測できる非常に優れた腎機能マーカーです。イヌリンクリアランスの実施はややこしい手順があるとしても、うまく病院内でシステム化すればできますし、実測クレアチニンクリアランスやシスタチンCを利用したeGFRは年齢、体格、疾患などの影響をほとんど受けないで極めて正確に腎機能を評価できます。講演ではこのことを中心に解説したつもりです。
ただしeGFRが使いものにならないサルコペニアやフレイルの患者に対してeGFRや推算CCrなどの従来の方法で腎機能を判断することは腎臓内科の先生方にも僕にも、誰にもできません。eGFRや推算 CCrは血清クレアチニンとちょっとした患者情報があれば算出できますから楽ですよね。でもサルコペニアではいくら楽でも腎機能を過大評価しすぎるため、絶対値としては全く使い物にならないものになります。使えないものを楽だから使おうとして「評価がむつかしい」って言わないでいただきたいです。皆さんは占い師ではなく薬剤師ですよね?だったらなんで腎機能が評価できないって簡単にあきらめるのでしょう?副作用を防ぐために科学的な腎機能評価方法を医師に提言しないのでしょう?
糸球体濾過率、あるいはそのサロゲートマーカーであるクレアチニンクリアランス(×0.715でGFRとして評価可能)が最も優れていて、100点満点で評価できて、患者さんに分かりやすく、経時的測定によって腎予後が予測できる点で、これほど優れた診断指標はありません。それが無理ならシスタチンCを基にしたeGFRもあるのです。これらは心不全におけるBNP、肝細胞障害におけるALTなどとは比べ物にならないくらいわかりやすい指標です。年齢・体格・疾患や栄養状態だけではなく、要介護度、筋肉量、服用薬物、サプリメントなどの影響も受けますが、それ等の影響を加味してより正確に「腎機能評価」ができるという話をしたつもりです。糸球体濾過率によらない、信頼性のある新しい腎機能評価指標の研究結果なんてありません。かつて1990年代に登場したシスタチンCは糸球体濾過率に相関性が高い評価指標として期待されました。そしてその有用性も確立されたのに、多くの薬剤師は測定依頼しないので、いまだに高価で3か月に1回しか測定できないままなのです。だからいまだに一般内科医すら「シスタチンCって何?」と言っています。血清クレアチニンが腎機能を表さないような筋肉量の少ない高齢者の正確な腎機能評価方法の決め手は実測イヌリンクリアランス、実測クレアチニンクリアランスがありますし、最も簡単なのがシスタチンCによるeGFRです。安易なものを知りたいと思う前に、正確な腎機能評価方法をしっかりマスターしようと努力してください。
Q2.平田先生が考えられる腎機能評価の理想はどのようなものと表現できるでしょうか。このような方法・指標が良いというようなものがあれば教えてください。
A.Q1、Q2は同じ質問者の方ですが、同様の質問になりますので1の回答で勘弁してください。繰り返しますが、講演で解説したとおり糸球体濾過量あるいはそのサロゲートマーカーであるクレアチニンクリアランス(×0.715でGFRとして評価可能)、シスタチンCによるeGFRがあれば年齢・体格・疾患や栄養状態、活動度、筋肉量の影響を受けずに腎機能を正確に評価することができます。
Q3.先生のブログで、簡易的な脱水の評価方法に毛細血管再充満時間をみると高い特異度でトリアージができるとありました。薬局内で実践しております。服薬期間中のフォローアップをする際に、電話先でご自身で行っていただく際に上記の手技が難しい場合は、口腔粘膜乾燥と舌乾燥の状況を確認することも有用だと感じましたが、いかがでしょうか。
A.脱水の指標はほかにも様々あります。通常、若年者であれば、脱水になれば口渇を感じ、飲水するのですが、高齢者は口渇中枢に異常のある方がいるので、脱水をきたしやすくなります。患者様ご自身に評価していただくのでしたら、尿量が減少していないか、起立性低血圧によって立ち眩みしていないか、舌が乾燥していないか、皮膚の張り(スキンツルゴール)が低下していないかなどで、ある程度脱水を疑うことができます。脱水を起こしやすい高齢者には日ごろからこまめな飲水を指導してください。ただし心不全でループ利尿薬が投与されている方には循環器医と話し合って1日飲水量を設定し、朝起きた時、お風呂上がりには必ず飲水、それで残った水を定期的にこまめに摂取していただくように指導するとよいと思います。
本を今までにたくさん書いたし、論文もたくさん書いた。学会での講演もたくさんやらせてもらってきた。だけどいつも時間いっぱい話したくなるし、同じことを何度も繰り返してしまう。論文を書けば、査読者から決まって「冗長(くどくて無駄に何度も繰り返している)」といわれる。でもこれが平田の個性なんだよね。
子供のころ出来が悪くって、成績は中の下。たまに小テストで満点を取ると、ほぼクラスの半分が満点を取るような内容でも教師から「やればできる」と言われた。運動神経もクラスで一番鈍く、走るのが一番遅かった。さかあがりができるようになったのも一番最後だった。何をやっても不器用で、遅かった。先生の言ってることが理解できないのだ。1回の説明では理解できないんだ、僕の鈍い頭では。1回のお手本では、すぐにさかあがりができないんだ、僕の能力では。1回や2回ではコツがつかめないから。
中学校に入って最初の中間テストは学年200人中130番だった。たまに何度も繰り返していってくれる先生がいると、その教科が好きになって徐々に成績は良くなってきた。それがたまたま数学と英語と化学と生物だったから、私学の薬学部に入れることができのかもしれない。古典や漢文はいい先生だったけど、手取り足取り教えてくれるタイプではなかったので、理解するコツがつかめなかった。大人になって司馬遼太郎さんの小説にのめりこみ、その後は明治から昭和などの現代史にのめりこむと日本史や世界史全体が大人になってから好きになった。このころ古典や漢文、歴史の授業があったら、僕は前のめりにのめりこむことができたんだろうなと思った。
で、僕はダメ薬剤師を40歳になるまで続けて、ある出会いがきっかけで「薬剤師」という仕事にのめりこむことができるようになった。そして講演会の前座の10分の症例報告のチャンスをもらい、それがうまくいくと30分の話をさせてもらい、それらの繰り返しで、いずれ教育講演や特別講演を任されるようになったが、もともと理解するのが苦手だったから、かっこいいことを話すんじゃなくって「何にも知らいない人でもわかるような話し方、そして分かりやすいスライドの作り方にしようと心に誓った。そしていずれ、薬学系雑誌に掲載依頼が来ても、出版の話が来ても、くどいくらい何度も何度も、試行錯誤しながら理解できるように繰り返す。だから本当に編集者泣かせなんだ、僕って著者は。そして60分の講演依頼があれば、60分を使って何とかわかってもらいたいために、またいつものようにくどい話をするので座長泣かせなんだ、僕って演者は。たまに僕の話を「熱い」といってくれる人がいるが、僕はほんとに不器用なんだ。だから熱く何度も何度も語って、わかってもらいたいんだ。こんな話し方だから、何度も聞いてる人は飽きちゃうよね。でも大事なのは同じテーマで講演依頼があっても、僕は最新の話題、新たなスライドを必ず入れる。それをしないと僕自身が、エキサイトできないから。ごめんなさい、いつもいつも平田塾は長い話ばかりで、そしてくどい話ばかりで。でも僕は平田塾をやらせてもらっているから、昨日より今日の方が少しだけでも成長している薬剤師になれているんだと思う。
第 23回 基礎から学ぶ薬剤師塾 Q&A
高齢者薬物療法と薬物動態の変化
アンケートでの質問
手束病院 楠本倫子先生
Q.いつもわかりやすく熱い講演をありがとうございます。
バンコマイシン点滴静注用についてですが、MRSA感染症、寝たきりで高齢者、低アルブミン、SCr:0.8以下でも低体重の為CCr30mL/min未満でしたら他の抗MRSA薬を考慮すべきでしょうか?バンコマイシンを例えば負荷投与後は500〜750mgを24時間毎などの低用量を検討しても良いのでしょうか? TDMは外注になるので結果が出るのにタイムラグがあり、最近はあまりしていないのですがそれでも測る方が良いのでしょうか? 先生のお考えをお聞かせいただけたら幸いです。
A.抗菌薬TDM臨床実践ガイドライン2022ではバンコマイシンは「eGFR<30 mL/min/1.73 m2 の患者は腎障害発現率が高率になるので代替薬を考慮する」と記載されていますが、推奨度は一番低いⅣ(無効性や害を示す科学的根拠があり,行わないように勧められる)とされています。この引用文献の内容は「初期段階におけるAKIの有意な危険因子は、Cmin > 20 mg/L、ICU滞在、利尿薬またはピペラシリン/タゾバクタムの同時使用、および既存の腎機能障害であると特定された。」とありますので、テイコプラニンなどに変更した方が腎機能悪化の副作用は回避できそうですが、平田の個人的な見解では投与できないわけではないと思っています。
TDMは積極的に行った方が、投与設計能力が身につきますので外注でも積極的にやってみましょう。腎機能として「 寝たきりで高齢者、低アルブミン、SCr:0.8以下でも低体重の為、CCr30mL/min未満」というのはいかがでしょう?寝たきりの方の血清Cr値は0.2~0.4mg/dLが通常ですので、eGFRは過大評価してしまうので、CCrの方がフィットしやすいのですが、高齢の小柄な女性であれば血清Cr値が0.8mg/dLであればCCr30mL/minを切りますが、0.7以下であればCCrはおそらく30以上あるでしょうし、男性で0.8以下であれば推算CCrは確実に30以上あるでしょう。ということでCCr>30でバンコマイシンが投与できるとすれば、体格にもよりますが、50kgであれば初回負荷投与は1.0~1.5gを投与し、翌日からの維持用量は500~750mg/日で投与して、TDM結果のトラフ値が解析ソフトの予測値よりも高ければ、より減量、低ければより増量して、様子を見てはいかがでしょう。低アルブミン血症ではクレアチニンの尿細管分泌の寄与が増大するため血清Crが低値になり、eGFRはGFRよりも高く推算されることも頭の中に入れておいてください。
引用論文
Hashimoto N, et al: Candidates for area under the concentration-time curve (AUC)-guided dosing and risk reduction based on analyses of risk factors associated with nephrotoxicity in vancomycin-treated patients. J Glob Antimicrob Resist; 2021 Dec;27:12-19.
帯広病院 吉田依里先生
Q.急性腎障害のように腎機能が刻々と変化している場合の腎機能評価で気をつけることを教えて頂きたいです。(腎機能が変化している段階だからeGFRの式を使ってはいけないと【熊本腎と薬剤研究会】過去の講義動画で拝聴しました。数時間で変化するから評価自体が難しいという解釈でしょうか?今回の講義内容からの質問ではないため、大変失礼致します。)
A.急性腎障害(AKI)であれば、腎機能が急速に悪化するため、ワンポイントの腎機能を測定しても、変動しているため、「AKIではeGFRを使ってはいけない」というよりも、ワンポイントのeGFRでは正確な薬物の投与設計はできません。その理由として、クレアチニンの産生速度は遅いため、腎機能が低下してゼロになったとしても、ゆっくり上昇し続け、定常状態になりにくいことが考えられます。通常は定常状態になるまで1~2日を要するとされるクレアチニンは100%腎排泄(腸内細菌によるクレアチニン分解がなければ)なので腎機能低下によりさらに定常状態になる期間が延長します。例えば無尿になってクレアチニンが全く排泄されない状態になるとCCrもGFRもゼロになっているはずなのですが、血清クレアチニン濃度はゆっくりとしか上がりません。それによって算出されるeGFRも速やかに下がってくれません(図1)。
だからワンポイントのeGFRでは投与設計しにくいのです。できれば複数ポイントのeGFRを算出して、悪くなりつつあるのか、腎機能がよくなりつつあるのか、そしてその悪化速度あるいは改善速度を把握した方がよいでしょう。例えば、図1のように無尿の状態が続けば、血清クレアチニン値は直線的に上昇し続け、血液透析か腎移植をしない限り、上がり続けるでしょう(ただしやがて尿毒症で患者さんは生き続けることができなくなります)。この場合、どこからも全く排泄されない血清クレアチニン値は定常状態にならないのですから。この血清クレアチニン濃度の上昇も筋肉量の多い若年男性ではより速やかに上昇し、筋肉量の少ない高齢女性では非常に緩やかにしか上昇しません。
ただし無尿になった後、徐々に腎機能が回復すれば、クレアチニンが尿中排泄されるため、血清クレアチニン値の半減期は短縮し、直線的に上昇することはなく定常状態になって、eGFRとの乖離も徐々に縮小します(図2)。そしていずれ定常状態になり、数日以内に実際の腎機能とeGFRが一致します。この時点のeGFRによって薬物投与設計すれば、より有効で安全な投与設計ができると思います。
とここまで書いてみて、eGFRは全く不明より、あった方がよいのですが、急性腎障害時には絶対値として信用できないので、正確な投与設計はできないのです。正確な投与設計を使用と思ったら実測GFRか実測CCrを測定するしかありません。
ただしその間にeGFRに基づいてバンコマイシンが投与されていてTDMを実施してトラフ値が予測値以上に上昇してれば、実際の腎機能はeGFRよりも低いことが分かりますし、トラフ値が予測値よりも低ければ、実際の腎機能はeGFRよりも高かったと判断することができます。
参考文献
平田純生: 重症・慢性化を早期に防ぐ! 急性腎障害(AKI)の薬物療法. 月間薬事64: 3351-3356, 2022
最近の若い人たちは物事をメリットかデメリットだけで判断しがちな人が増えつつあるように思える。 いいか悪いか、デジタル(0か1)でしか考えられない。CKDか非CKDかだけ?いつもCCrが50以上の人が1度だけ、それも明らかな脱水によってCCr<30未満で、即、添付文書通りに疑義照会をやって、ドクターに怒られる。僕はこんな人をデジタル薬剤師と呼ぶ。善か悪かだけ?
若者よ、昔のレコードよりも、生で見るライブよりも、
デジタルのMP3がいいに決まってると思っていない?
第24回 基礎から学ぶ薬剤師塾 2023年4月8日(土)13:30から15:30まで の申し込みを始めます。
登録していただいた方は再放送を繰り返し視聴できますが、再放送は質疑応答はできかねます。今回のテーマは「腎機能をしっかり見れる薬剤師を目指そう」です。
このテーマは、薬剤師塾の中で一番、人気の高いテーマじゃないかなと思います。腎機能別至適投与量については、今、一番のスタンダードは「日本腎臓病薬物療法学会」の一覧表、あるいはこれと同内容のじほう社の「腎機能別薬剤投与量 POCKET BOOK 第4版」だと思います。見やすく、使いやすくはなっていますが、表の腎機能分類には「GFRまたはCCr(mL/min)」と書いてあるのはご存知でしょうか?添付文書はCCr(mL/min)で腎機能を記載しているもののもあれば、eGFR(mL/min/1.73m2)で記載されている薬物もあるのに、「これってアバウトすぎない?」と思ったことはありませんか?腎機能についての話は、結構難しい内容になりがちですが、薬物投与設計のための腎機能の推算方法などの基本から、できるだけわかりやすくしたいと思います。でも1回だけでこの深いテーマを説明できるか少し心配……です。
参加を希望される方は 申し込みフォーム に記入のうえ、送信してください。
薬剤師塾となっていますが、医師・看護師など医療従事者であれば参加可能です。ただし薬剤師塾への参加者は、ぜひ学会発表を目指している方に参加していただきたいと思います。そして活発なディスカッションに参加して薬剤師塾を大いに活性化いただける方に参加していただきたいと思っています。300名まで参加可能ですが、最近の登録者数は200名を超えていますので、早めに登録してください。