志の春さん真打昇進 おめでとうございます!
昨年2020年11月に熊本で開催された第13回日本腎臓病薬物療法学会を独演会で「トリ」を務めていただき、閉会式も平田とのトークで盛り上げてくれました立川志の春さん、覚えてますよね。帰国子女でフォード、ブッシュ父子、クリントン、ヒラリーも卒業したイエール大学卒の秀才です。2002年に26歳でたまたま入った落語会で立川志の輔さんの落語を聞いて「これだ!」と思い、遅めの入門。2011年に9年かけて二つ目に昇進。まだ真打ではなかったのであまり有名ではありませんが、新作も古典も非常に面白い実力者で落語会だけでなく英語落語や執筆活動も熱心にやっていらっしゃる。学会でも皆さん、大爆笑していただきました。
立川流、特に師匠の志の輔さんは非常に厳しいのです。年功序列ではなく実力がなくては二つ目にだってなれないのです。でもその辺の「真打」と称している落語家さん、テレビでよく目にする有名な落語家さんよりも古典も新作も志の春さんの方が圧倒的に面白いと僕は思っていますが、2020年4月1日付で「真打」に昇進されたそうです。誠におめでとうございます。真打昇進披露興行は東京でも千葉でも絶対に見に行きたいと思っていましたが、新型コロナの影響で延期のようです。あ~残念。
師匠の志の輔さんは一般的には「ガッテン」のおじさんのイメージが強いようですが、日本一チケットが一番取りにくい、つまり一番人気の落語家で、毎年秋に熊本に来て新作と60分以上の非常に味のある古典落語を聞かせていただいています。人情噺で泣かせ、いろんなところに笑いを入れて楽しませてくれて、いつも大爆笑です。志の春さんの落語も昨年、熊本だけでなく福岡でも見せていただきましたが、師匠と同じく新作・落語ともに味わい深くとっても面白い。学会が終わってからも、ご丁寧にあいさつに来られ、手ぬぐい(落語家さんの商売道具ですね:写真上は志の輔師匠、下は志の春師匠)をいただきました。ラジオやポッドキャストでいつも聞いているように人柄も飾らず、ほんとにいい人でした。志の春さんの落語の面白さを伝えにくかったのですが、最近、Youtubeで「立川志の春Shinoharu Rakugo」を開設したようです。コロナで外出規制はしばらく続きそうですが、志の輔さん、志の春さんの落語を楽しみながら人の少ない夜中にランニング、ウォーキングをしたいと思っています。志の春さんの英語落語は英会話の勉強にもなりますよ。
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7限目:動態が分かれば副作用や相互作用も予測できるぞ!
透析によって除去されるかどうかだって予測可能だ。
最終回なのでプロプラノロールとアテノロールの違いを紹介!
今回の要約:
①脂溶性薬物は脳に移行しやすいため中枢性副作用が起こることがある。
②水溶性薬物は脳に移行しにくいため中枢性副作用の発現頻度は低い。
③脂溶性薬物は透析で除去されにくい。
④一般的に水溶性薬物は透析で除去されやすい。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます
6限目:クリアランス、半減期を理解できれば投与量・投与間隔の設定ができる!
今回の要約:
①水溶性薬物は腎不全患者で減量が必要である。
②腎機能は加齢とともに低下する。
③脂溶性薬物は肝不全患者では減量・投与間隔の延長が必要であろうが、減量指標となる検査値はないので、血中濃度を測定しないと投与設計できない? この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます
5限目:代謝による消失と
排泄による消失(代謝および排泄経路)を知ろう!
今回の要約:
①脂溶性薬物は肝で代謝されることにより血中から消失する。
②水溶性薬物は腎から排泄されることにより血中から消失する。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます
4限目:分布に関わる分布容積・蛋白結合率を理解しよう。
血中濃度がどれくらい上がるかが理解できるぞ!
今回の要約:
①脂溶性薬物は組織に移行しやすいため概して分布容積が大きい。
②ただし蛋白と結合しやすい薬物は血中にとどまるため、脂溶性薬物でも分布容積が小さくなることもある。
③水溶性薬物は細胞外液に存在しやすく組織に移行しにくいため分布容積が小さい。
④分布容積が分かると初回投与時の血中濃度が予測でき、2回目以降の血中濃度の上がり幅が分かる。そして
⑤クリアランスに比べてVdの個人差は小さいため、投与設計に利用しやすい。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます
3限目:バイオアベイラビリティを理解しよう
~吸収率と肝初回通過効果~
今回の要約: バイオアベイラビリティが低い原因は2つと理解する!
①脂溶性薬物の消化管吸収は良好だが、初回通過効果を受けやすいからFが小さいと考える。
②水溶性薬物は初回通過効果を受けにくいが、吸収率が不良だからFが小さいと考える。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます
2限目:プロプラノロールとアテノロールの違いからADMEを知ろう!
今回の要約:
①Ca拮抗薬、ARB、α遮断薬はすべて肝代謝型薬物なので腎機能が低下しても減量の必要はない。
②ACE-I、ループ利尿薬・サイアザイド系利尿薬、クロニジンは腎排泄型降圧薬。
③β遮断薬だけは薬によってさまざまでアテノロール、ナドロール、カルテオロールだけは腎排泄、それ以外は肝代謝と覚えよう。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます
1限目:導入講義 薬剤師の存在価値はどこにある?
今回の要約
①薬物動態の考え方は薬剤師にとって大きな武器になる。これが医師との違い、薬剤師のアイデンティティといって過言ではない!
②だけど難解な薬物動態学の理論を理解しなくちゃいけないと思うと憂鬱になる。薬のそれぞれの性質・特徴を知ること、つまり「薬への興味」が薬物動態の習得につながると考えると楽しくなる。 この続きは登録ユーザーのみ閲覧できます