2020年5月

薬物動態学が苦手なあなたへ ~記憶することなく理解する~

 2020年3月末に神戸に移り住んで、これまでの熊本と同じように定期的に薬剤師塾を開催したいと思っていました。5月にはI&H株式会社(阪神調剤グループ)の研修室を借りて阪神調剤の薬剤師だけに関わらず、病院薬剤師・保険薬局薬剤師あるいは医師の区別なく、活気のある薬剤師塾を開催する予定でした。でも今、この新型コロナウイルスの緊急事態のために、e-ラーニングか、文章で発信するしかありません。僕は昨年秋に高齢者の仲間入りしたので、少々焦っています。むっちゃ元気だから余命はたぶん長いと思うけど、いつボケるかわからないのです。本来ならば、対面で熱いディスカッションをしたいけれど、みなさんに知ってもらいたいことをブログで発信しようと思います。この内容はじほうの「透析患者の投薬ガイドブック」の改定第2版1)までの一番最初に書いてきたことですが、改訂3版から、同じことを繰り返したくないのでお蔵入りになったネタを大幅に書き直し加筆しました。「薬物動態が苦手」という方のために難解な式は使わず、薬の特徴が理解できるように書いたつもりです。薬に興味を持っていただくために、読んだことのない若い人たちにはぜひとも読んでいただきたいと思います。

明日より、7回にわたり連載致します!

引用文献
1. 平田純生, 和泉 智, 古久保 拓, 編: 改訂2版 透析患者への投薬ガイドブック. じほう, 東京, P1-666, 2009


~運動と食物繊維の摂取とサ道のすすめ~

 今は熊本から転居して神戸市灘区の六甲道に住んでいる。北を向けば六甲山、南を向けば生まれ育った広島県呉市を思い出すような温かい海の景色で、これだったら方向音痴の僕でもあまり迷わないで済みそう。駐車場代が高いのと、電車が便利なので、愛車プリウスも売った。これで坂道の多い街並みを必然的に歩かなくちゃいけなくなる。毎日の電車通勤と、ここでも近所のセントラルスポーツのフィットネスジム通いと源泉かけ流しの灘温泉のサウナと冷水浴のサ道は欠かさない。だけど4月13日から5月6日は新型コロナウイルス対策のため、臨時休業になり、コロナ休暇になってからは夕暮れにガーミンのGPSウオッチを付けてジョギングで西は三宮、東は芦屋まで10km前後走っているが帰りはほとんど散歩。コロナ禍が速やかに収束することを望んでやまない。
 食事にはすごく気を付けてもらっている。朝は自家製ヨーグルトにフルーツ、きなこにオリゴ糖をかけて、嫁の作った新鮮な野菜+果物ジュースを飲む。砂糖の入った飲料は全く飲まない。昼は神戸に来てからの出勤時はコンビニで弁当が中心になったが、20200508.png在宅勤務が増えたので、昼食も夕食も嫁が作ってくれた野菜・鶏肉・魚中心+少量の玄米などのヘルシーなものが多く、間食は地中海食も取り入れ、不飽和脂肪酸・食物繊維が豊富なナッツ類(tree nutsが健康にいいのであって畑に生えるピーナッツはこの仲間には入らない)も食べるようになった。これらはすべて腸内細菌叢を正常化してくれるものばかり。それにサプリメントはミヤリサン錠(芽胞を形成するため耐酸性で抗菌薬と服用しても大丈夫なプロバイオティクス。これに野菜・果物に含まれる食物繊維やオリゴ糖などのプレバイオティクスの組み合わせはシンバイオティクスとなってまず下部消化器症状に悩むことがなくなる)、魚油、ビタミンD(活性型ではなくてネイチャーメイドが売っているネイティブのビタミンD)、マルチビタミン・ミネラル(多量のビタミンやミネラルは様々な弊害の報告があるが、欠乏症状を防ぐため)を欠かさない。おかげで疲れ知らずでとっても健康な65歳になれた。タイトルは「健康を保つためにやっていること」だけど結局、「健康を保つために嫁にやってもらっていること」になってしまった。
 「サ道」とは:マンガやドラマで有名になった言葉、いわゆる「サウナ道」。体を洗って入浴し、飲水後、5~10分のサウナでたっぷりと汗を流し、1分間の冷たい水風呂、さらに水を飲んで体をふいて5分間の休憩・瞑想。これを1~3セット繰り返す。うまくいけば「整う」という快感を得ることができる。平田は整った後に論文を読むと論文読破能力が約2倍になる。つまり本来は凡人なのに超人的な能力を発揮することができる。原田泰造主演のドラマ「サ道」では熊本の「湯らっくす」が「サ道」の聖地のように紹介されていた。確かにここもいいが、平田のおすすめは「菊南温泉あがんなっせ」。神戸に来てからは銭湯なのに源泉かけ流しの「灘温泉六甲道店」がおすすめ。サウナ付きで600円、お風呂だけだと450円の安さ。しかもセントラルウェルネスクラブ六甲道店は、筋トレ、ランニング、スイミングもできてサウナ、水風呂がある。


~運動と食物繊維の摂取とサ道のすすめ~

 熊本大学で働くことになったのが2006年4月、米国留学から帰ってすぐに単身赴任で住んだのが薬学部の斜め向かいの古い宿舎。歩いて1~2分で職場に行ける超便利なところ。だけど仕事が薬剤師と違って大学教員はデスクワークが中心だから、1日に1000歩くらいしか歩かない。しかも昼ご飯は学生たちと一緒に1000kcal以上あるヘビーな昼食を毎日食べていた。人間ドックでの空腹時血糖は105mg/dLと一応正常域だけど、糖尿病予備群になりかけた。この頃に大阪に住んでいる嫁と韓国の済州島に旅行に行って、丘に登った。いつもなら嫁が「あまり早くいかないでよ!」って言われるくらい僕がすたすたと先を歩いていたのに、この時には逆で、先に歩く嫁のあとを追うのがしんどかった。大学の仕事も慣れていないから、というより、もともと頭が良くないから熊大教員としてまともに仕事できるようになるためにはいつまでたっても家に帰れなくなる。結構ハードな毎日で、20200507.png目を覚ますためにブラックコーヒーを何倍も飲んだ。そしてついにはストレス性の胃潰瘍になって、今もPPIがないと胃がむかつくほど弱くなった。そして単身赴任に疲れ果て心も病んできそうだったので、大阪に住んでいた嫁に熊本に来てもらえるよう懇願した。
 単身赴任の約3年後、めでたく夫婦同居となりストレスが解消。うちの嫁はマイナートランキライザーのような人で、僕のストレスをスカベンジしてくれます。そして昼食は嫁が作ってくれる野菜・鶏肉・魚中心のヘルシー弁当。ジムにも通いはじめ、5年前から熊本城マラソンに連続出場。今年は神戸マラソンにエントリー予定。最初は持病の膝痛があったため、歩いて6時間かけて完走(完歩?)だったが、なぜか膝痛が65歳になって全快して、5時間ちょっとで休まず完走できるようになった。若いころは3時間20分前後でいつも走っていたが、5時間かけてゆっくり走るってのは本当に楽しい。練習はジムのトレッドミルで7~20kmを1~3時間かけて歩いたり走ったりと筋トレを週2~3回。ジムに行けない日は歩く距離を伸ばして平均1万歩/日をキープする。週末は熊本では「菊南温泉あがんなっせ」という最高のチムジルバン(岩盤浴)とサウナ・冷水浴(いわゆるサ道*で整える)とともに、10時間以上滞在してたまった未読論文を読み漁る。

プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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