2026年8月20日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。
◆第78回「平田の薬剤師塾」中級者コースのテーマは
「症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(中級者編)」です。
透析導入原因疾患トップ3は糖尿病関連腎臓病、高血圧による腎硬化症、慢性糸球体腎炎です。この3大疾患の典型的な症例を基に、どのような検査値や臨床経過に注意を払い、どんな薬物療法を推奨し、どんな薬物療法を避けるべきかについて考えてみましょう。
蛋白尿を抑え、CKDの治療薬の切り札となるSGLT2阻害薬やフィネレノンの有用性が確立しているのに、我が国の尿検査を実施率は57.5%のみ、蛋白尿定量検査実施率は16.5%のみという情けない値です。腎機能低下患者の薬物有害反応を防ぐこと、CKDの進行を緩やかにし、透析導入患者を少なくすることは医師、薬剤師の共通の命題として必須の情報は学んでおきたいものです。
お申し込みは こちら から
【申込期限:講演会開始直前まで】
【定員:300名】
お支払いが完了していれば、開始直前でもご視聴いただけます。また、受講者の方は講演終了後、数日後から1週間、オンデマンド配信にて繰り返しご聴講いただけます。あわせて、講演終了後に講演スライドをお送りいたします。
2026年8月13日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。
◆第77回「平田の薬剤師塾」初心者コースのテーマは
「症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(初心者編)」です。
日本の高齢化率は29.1%で2位のイタリアを5ポイント以上も離して超高齢者大国になっています。加齢とともに生理機能はすべて低下しますが最も顕著に低下するのが腎機能なのです。そのため近年の調査では成人の5人に1人、200万人がCKDと言われ、特に高齢者におけるCKD有病率は約25%と推計されています。
ただし腎機能を表すeGFRは血清クレアチニン値を基にしているため、筋肉量が減少し、脂肪に置き換わった高齢者では腎機能が低下しても血清クレアチニン値が上がってくれないために、腎機能が過大評価され、腎排泄性薬物の過量投与による有害反応が普通に起こっているのです。最近もジソピラミドからシベンゾリンに変更したため信じられない血中濃度(2892µg/mLではなく2892ng/mLの間違い?)になったシベンゾリン中毒による心停止の報告もありましたよね。プロパフェノン(肝代謝)からピルシカイニド(腎排泄)も変更した中毒症例の報告もよくありますね。同じ分類なら排泄経路が同じとは限らないですからね。
ミニレビューの那須先生は鎮痛薬について、特にNSAIDsを含めたトリプルワーミーの話もしていただけるそうです。今回は、どんな薬が腎機能低下患者にとって危ないのか、一緒に考えてみましょう。
お申し込みは こちら から
【申込期限:講演会開始直前まで】
【定員:300名】
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◆第75回 7月9日(木)初級者編 お申込はこちらから
抗菌薬適正使用の理論と実践 序論
◆第76回 7月16日(木)中級者編 お申込はこちらから
抗菌薬適正使用の理論と実践 実践編
◆第77回 8月13日(木)初級者編 お申込はこちらから
症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(初心者編)
◆第78回 8月20日(木)中級者編 お申込はこちらから
症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(中級者編)
※お申し込み期限は講演会開始直前までとなります。
お申し込みの際は 免責事項 をご確認のうえお手続きください。
6月25日(木)開催の、「透析患者の薬物適正使用(中級者編)」について以下のような質問をいただきましたので回答させていただきます。
Q.腎性貧血はCKD stageでいうとどのあたりから顕在化してきますか?
A.CKDに伴う腎性貧血は、CKD stage 3(eGFR<60mL/min/1.73m2)
Q.静注鉄剤の臓器障害は血清鉄やフェリチン値に相関しますか?
A.静注鉄剤による臓器障害は血清鉄とは直接相関しません。血清鉄(トランスフェリン結合鉄)は今、血中を走っている輸送トラックとその積み荷(鉄)ですから、これから骨髄に運ばれて赤血球の元になる原料ですから。血清鉄は悪者ではありません。
一方、フェリチンは貯蔵鉄ですから肝臓や網内系などで過剰になると非常に性質の悪いヒドロキシラジカルを産生する触媒になりますので、静注鉄剤は、腸のブロックを無視して直接血液内に大量の鉄を投入できるので、臓器障害の原因になります。フェリチンを極めて警戒しているのは日本のこれまでの腎性貧血ガイドライン2015ですね。「TSAT<20%かつフェリチン≧100ng / mL」で鉄はあるのにうまく利用できていないので鉄剤投与よりも炎症治療が優先する機能的鉄欠乏と判断し、「フェリチン≧300ng / mL」で鉄過剰のため鉄剤投与中止になりますから。海外でもフェリチン高値は良くないことは共通していますが、KDIGO腎性貧血ガイドライン2026ではPIVOTAL試験の結果を受けて、フェリチン濃度が700 ng/Lを超えない限り靜注鉄を積極的投与を容認しています。
ということで「フェリチンと臓器障害と相関する部分もありますが、かなり不完全」というのが現在のエビデンスの結論です。フェリチン≥600 ng/mLの患者は冠動脈狭窄のオッズ比(OR)が6.93(95%CI: 2.41〜19.94)と約7倍高い(PMID: 27329123)という報告も確かにありますし、肝臓や脾臓のヘモジデローシスとは相関するという報告もありますが、フェリチンは炎症によって上昇しますし、靜注鉄投与直後も上昇します。
フェリチンは心血管リスクの「マーカー」としての有用性はある程度あるものの、実際の臓器内鉄沈着の直接指標としては不十分であり、MRIによる臓器鉄定量が最も正確だといわれています 。



Q.今回の高カリウム血症とは逆の質問になり申し訳ありませんが、eGFRがG4、G5の在宅患者さんでの低カリウム血症をどうしたら良いでしょうか?カリウムが2程度の方にカリウム製剤の補充をするにも、添付文書上禁忌に該当してしまい、院外処方がしにくいです。実際にどのように対応しているのか、例があれば教えていただけると助かります。
A.在宅患者さんでは高齢、フレイルで食事が十分摂れていない患者さんでeGFRがG4、G5であれば、「腎機能が低下すると高カリウム血症」と直感する人がいますが、腎機能が低下すると腎臓のカリウムを保持する能力が低下するため、低カリウム血症も起こりやすくなります。腎臓は尿を作る臓器というよりも「不要なもの、余剰なものを排泄し、必要なものは再吸収して体液の正常化をする臓器」ですからね。
例えば薬剤ではループ利尿薬、チアジド系利尿薬、甘草含有漢方薬、そのほかにも厳格すぎるカリウム制限の食事や下痢・嘔吐、低マグネシウム血症、大量発汗、腹膜透析患者(透析液にカリウムが入っていない)など低カリウム血症の原因は様々です。
Q.慢性腎不全の方が入院されると、前医のdo処方となります。担当医は(内科以外の場合も多く)腎臓に詳しいわけではありませんので当然かと思います。ここには気をつけた方がいい、ここは最低限見た方がいいなど、アドバイス頂けるとありがたいです。
A.多科受診の場合、様々な診療科の医師が処方されると、「他科の医師の処方を変更しない」といういわゆる医師同士の仁義があり、薬の種類が増える方向になりますよね。聞くところによるとビタミンB12などのビタミン剤の好きな医師、胃粘膜保護剤の投与の好きな医師、ベンゾジアゼピンや抗コリン作用のある薬(この副作用で下剤が投与される)などあまり必要性の高くない薬やNSAIDsやPPIの長期投与など、高齢者やCKD患者にとって好ましくない薬が投与されることがあります。
すべてのお薬手帳を1冊にまとめ、どの病院に行く際も必ず提示することを奨励し、担当になった薬剤師が主治医との相談の機会を持って適正化することが大切だと思います。僕は電話ではなく、直接主治医と面談するのがこれからの薬物療法適正化にとってよいことだと思っています。
6月25日(木)開催の、「透析患者の薬物適正使用(中級者編)」について以下のようなアンケートの回答をいただきました。原文のまますべてのアンケート内容を紹介させていただきます。
鉄補充の方法のエビデンスについてもう少し海外の論文等も積極的に調べてみます
とても難しかったですが、勉強になりました。復習させて頂きます。
以前聞いたことがあった腎性貧血のSGLT2阻害薬との関係などの話は大変ためになりました。K吸着剤の話も表面的な違いしか見てなかったので深掘りできました
輸血について質問させて頂きました。 詳しく教えて頂き、とてもありがたかったです。 ありがとうございました。
いつもわかりやすい講演をありがとうございます
腎性貧血について勉強していたのですが、途中からつまづいてしまいました。今日の講義は分かりやすく、高カリウム製剤も含め、クリアになりました。途中からのESAと貯蔵鉄などの関係はもう一度オンデマンド動画で整理します。有難うございました。
6月18日(木)開催の、「透析患者の薬物療法~CKD-MBD、腎性貧血から始めよう~(初心者編)」について以下のような質問をいただきましたので回答させていただきます。
Q.フォゼベルはリン吸収阻害薬なのでメカニズムから考えると、
A.フォゼベルは添付文書の用量は「1日2回、朝食及び夕食直前に経口投与する。以後、症状、血清リン濃度の程度により適宜増減する」となっていますが、臨床治験の第1相試験で直接検証されており、結論から言うとリン吸収に関しては食直前も食直後も差がないことが示されています(図:ただしこの図ではなぜか空腹時のほうが効いてますよね)。
だから食直後、食後、1日2回12時間おきでもいいように思えますが、なんで食直前になったかと言えば、従来医のリン吸着薬も今回のフォゼベルを含めてリン低下薬は食べた食物に含まれているリンを排泄する薬ですから、「絶食を避けて食事に紐づける」ことが本質的な要件ですから「1日2回12時間おき」はNGですね。
フォゼベルはもともと下痢しやすく、便秘型過敏性腸症候群に使われていたNHE3(ナトリウム・水素交換輸送体3)阻害薬で、食直前投与はNa吸収阻害では明確に優れていたのです(図:空腹時は下痢しなさそうです)。便軟化作用もリン排泄亢進作用も作用機序は同じ(リン吸収低下とNaの腸管内濃度上昇は関連している)ですから、リン適応での「食直前」指定は便秘型過敏性腸症候群に使われていた薬の結果を包括的に採用した規制上・実用上の判断と考えられます。
となるとフォゼベルで下痢しやすい人は食直後のほうがいいし、純粋にリン排泄作用だけにフォーカスして「下痢」という副作用を防ぐにはむしろ食直後投与にすべきだったんじゃない?と思うのは僕だけ?
ただし僕は第1相試験のデータをもとに話してるだけなので、ほかにも論文があるだろうし、十分なデータがなければ、皆さんの研究テーマにして、なんとかリアルワールドデータを出していただけませんか?例えば薬剤師の学会発表で「食前から食後にしただけでブリストルスケールが改善した」なんてのは少数でもいいし、症例報告でもいいかもしれない。
それとフォゼベル自体のリン低下作用はあまり強くないけどリン吸着薬を併用するとかなりリンが下がり、リン吸着薬の用量を減らせることが期待されている。となるとやっぱり空腹時投与は良くない?




6月18日(木)開催の、「透析患者の薬物療法~CKD-MBD、腎性貧血から始めよう~(初心者編)」について以下のようなアンケートの回答をいただきました。原文のまますべてのアンケート内容を紹介させていただきます。
貴重な講演ありがとうございました。
貴重なご講演ありがとうございました。
森住先生の栄養のお話が聞けて大変勉強になりました。なかなか栄養については、勉強してもなかなか身につかず、今回の講義をしっかり復習していと思いました。ありがとうございました。また、平田先生のお話では、リン吸着剤の服薬指導が如何に重要かが認識できました。ありがとうございました。復習させて頂きます。
貴重な講演ありがとうございました。
本日は貴重な時間をありがとうございました。 病態と薬剤、栄養について、多くを教えていただきありがとうございました。 嚥下機能の低下で、沈降炭酸カルシウムが粉で処方されている症例がありました。粉より錠剤の方がリンを吸着する効果は高く、同じ量の粉砕で処方されても同じ効果が得れるのか疑問に思いました。透析患者が高齢者に多いことから、個別に合った医薬品の適性を考えていく所存です。
カルタン、ランタンの効果的な服用方法の説明が患者さんの命を左右することの重大性を再認識することができました。貴重なご講演を誠にありがとうございました。
今日は貴重なご講演ありがとうございました。勉強不足もあり、ついていくのが必死でした。予習は必要と考えました。次回は、自分なりにきちんと勉強して研修会に出席したいと思います。
透析患者さんにあまり縁がなかったので勉強になりました。内容は初心者向けに工夫してくださったと思いますが難しかったので再放送を見直したいと思います
今後リン吸着薬や活性化ビタミンDを投与されているような患者さんに自信を持って投薬できそうです
本日も有難うございました。リン、カリウム制限が、かえってサルコペニアを助長する可能性もあることを知りました。
とてもわかりやすく、勉強になりました
調剤薬局で透析の門前ではないのですが興味があり受講させていただきました。リン吸着薬の講義はCKDも有用だと思いました。今後の服薬指導に生かしたいと思います
6月11日(木)開催の、特別講座「はじめての学会発表・論文作成ゼミナール」について以下のような質問をいただきましたので回答させていただきます。
Q.論文作成のためのまとまった時間を作る工夫は、どのようにさ
A.僕は家に帰って仕事をすると、テレビ、雑誌、おやつなどの誘
6月11日(木)開催の、特別講座「はじめての学会発表・論文作成ゼミナール」について以下のようなアンケートの回答をいただきました。原文のまますべてのアンケート内容を紹介させていただきます。
薬剤師塾ブログでの、吉田先生の言葉に勇気をもらい、参加させて頂きました。 貴重な機会をありがとうございました。
論文を書いて投稿することが未知だったので査読者の方がどのように見られているのか、どういう点に注意するとよいのか、少しイメージがわきました。他の方のがんばっている様子も励みになりました。参加できてよかったです。ありがとうございました。
研修を聞きながら「『学ぶ』は『真似ぶ』から始まる」という恩師の言葉を思い出しました。まずは真似っこできるいい論文に出会うため、ネットや書籍の海に溺れたいと思います。 本日はありがとうございました!
今日は、とても良いお話を聞くことができました。 わからない事は調べ、疑問を解消していく事で、学会発表や論文投稿を目標に、少しずつ頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。
平田先生の熱意あるお話が聞けて良かったです。 でもこの熱意が一番伝わるのはやっぱりFace to Faceだなーと思いました。なので、今日カメラonでお話しされていた先生方は本当に素晴らしいと思います。
査読者から21項目の指摘をうけ、すでにオーバー気味なのにまともに解答していたら、ボリュームオーバーとなって永遠に終わらないのではないかと思わされ、嫌がらせあるいは、通したくないのだろうと思わされています。平田先生のすべて言う通りにしなくてもよいというご意見を頂き、頑張ってみようと思わされました。有難うございました。
2026年7月16日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。
◆第76回「平田の薬剤師塾」中級者コースのテーマは
「抗菌薬適正使用の理論と実践 実践編」です。
高齢化に伴い、栄養状態不良・免疫能低下によって感染症罹患率が上昇した腎機能不良患者に遭遇する場面は多い。透析時を含むCKD病患者や高齢者への抗菌化学療法の考え方、また殺菌性抗菌薬のほとんどが腎排泄性であるため、腎機能低下患者に対する抗菌薬の考え方(特にTDMが必要な薬剤について)など、薬剤師に必要な知識や臨床現場で活用できるような抗菌療法の考え方について学びましょう。
腎機能は加齢とともに低下ししかも加齢とともに筋肉量も減少し、85 歳以上では50%以上がサルコペニアになる。そしてまさにこのような患者こそが免疫能が低下して、容易に感染症に罹患する。しかし骨格筋由来の血清クレアチニン(Cr)値は腎機能が低下しても、高齢者では上昇しにくい。特に長期臥床高齢者では血清Cr 値が低いため未補正eGFR が200 ~300 mL/min/1 .73 m2 の高値に推算されることがあり、バンコマイシンなどの腎排泄性抗菌薬の過量投与が問題となる。
ICU 患者は臥床患者なので短期間に筋肉量は減少するものの、全身熱傷などの若年者では過大腎クリアランス(ARC: augmented renal clearance)の症例もいる。前者では筋肉量が少ないから血清Cr 値が低くなることによる腎排泄性抗菌薬の過量投与、後者では腎機能が高いから血清Cr 値が低くなることによる腎排泄性抗菌薬の過小投与が問題になる。つまり同じ血清Cr 低値といっても対処法は真逆になる。バンコマイシン、テイコプラニン、アミノグリコシド系抗菌薬などのTDM 対照薬も含め、殺菌性の腎排泄性抗菌薬はなぜか腎排泄性のものがほとんどなのだ。さらにICU 患者の腎機能は変動しやすいこと、持続的血液透析濾過CHDF(continuous hemodiafiltration)患者では通常の血液透析よりもクリアランスがやや高いこと、尿量のある患者では残腎機能をCHDF クリアランスに加えて評価する必要があることも頭に入れておこう。
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【定員:300名】
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