9/15(金)発刊予定! 定価3,500円(+税)

(実際の書店やAmazonでの販売は月末になりそうです。)

 

 「平田の薬剤師塾」という熊本大学時代からこのブログで皆さんからいただき、僕が回答してきた膨大なQ&Aを分類し、最重要なもの厳選して121にまとめました。

 この最重要な121個のQ&Aはどこからでも読み始めることができ、「点としての疑問」が1つずつ解消できます。そしてすべての章を読み通せば、腎と薬に関する臨床の疑問が徐々に線となって理解でき、最終的にあなたの頭の中の空白のジグソーパズルが「1つの絵画」として見えるようになればいいなと思って書きました。

 

 

 序 文 

 薬剤師をやっていると疑問は尽きない。「この処方のままでいいのだろうか?」「この患者さんに投与量はこれでいいのか?」「処方医に疑義照会すべきだろうか?」「患者さんにどうやって説明すればいいんだろう?」こんな問い合わせが,私のメールアドレスに届く。熊本大学薬学部に赴任した当初から「平田の薬剤師塾」なるものを研究室ホームページ上で開設し,届いた質問のほぼすべてに回答してきた。熊本大学を定年退職後,現職に就いてからも継続し,15年以上積み重ねた記録として残ったワードのページ数は2,000以上になった。これを整理してみると(実はこの整理がとても大変な作業であったが),質問の文言はさまざまで異なってはいたものの,類似した問い合わせをまとめると最重要事項はほぼ100個に絞り込むことができた。

 薬物動態,相互作用や薬の化学的性質についてご存知ない医師が処方箋を書いている。それを何の疑いもなくただ「ミスをしないように正確に調剤する」。これでは危険な処方や無駄な処方は減ることはなく,適正な投与量の設定,副作用に対する対応もできないだろう。薬剤師としての最低限の知識や判断方法を身につけて,薬剤師でなくてはできない仕事,やるべき仕事をちゃんとできる薬剤師になろう。そうすれば医療現場で必要不可欠な存在になれるはずだ。すべては目の前の患者さんのために,最適の薬物療法を提供したい。薬のことなら薬剤師に任せておけ!と言われるような信頼される薬剤師を目指したい。「平田の薬剤師塾」を開設した理由はそんな薬剤師になってもらいたい,それに尽きるのだ。

 実際に私自身への問い合わせを受けて,その回答を共有するためにまとめられたのはこの本が初めてである。質問内容は臨床現場での臨場感を感じられるように,できるだけナマのままにしておいた。幸い,この最重要なほぼ100個のQ&Aはどこからでも読み始めることができて「点としての疑問」が1つずつ解消できる。そしてすべての章を読み通せば腎と薬に関する臨床の疑問が徐々に線となって理解でき,最終的にあなたの頭の中の空白のジグソーパズルが1つの絵画として見えるようになれば望外の幸いである。

2023年8月
平田の薬剤塾 塾長 平田 純生

 

その他の平田の書いた本! 興味のある方は コチラ から。
また、腎臓病薬物療法に関するご質問,あるいは本書に関するご意見・コメントなどがあれば,
連絡先メールアドレス  hirata_s@i-h-inc.co.jp まで,よろしくお願いいたします。

 

プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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