ミネラルコルチコイド拮抗薬MRAのスピロノラクトンが重症心不全の死亡率を30%も下げることを報告したRALES試験後に処方頻度が4.38倍に上昇し、それによる高カリウム血症による死亡者が6.7倍に増加したことが問題になった。腎機能低下患者ではすべてのMRAで重篤な副作用である高カリウム血症の懸念はあるし、心不全、CKDともにほぼRAS阻害薬と併用されるので、腎機能もわかっていない高齢者などに外来で投与するのは問題だ。MRAを使うのであれば、入院患者でしばらく観察して高カリウム血症になりにくい症例であることを確認してから退院させる、あるいはケイキサレートⓇやロケルマⓇなどのカリウム吸着薬を併用するなど万全な配慮が必要だろう。ところでST合剤(バクタⓇ)とスピロノラクトンの併用は高カリウム血症による入院リスクを12.4倍、突然死リスクを2.45倍上昇させるって知ってた?第3世代MRAのフィネレノン(ケレンディアⓇ)の構造はなんとCa拮抗薬と同じジヒドロピリジン骨格を持っていて、性ホルモン様作用が少なく、糖尿病性腎症のアルブミン尿を減少させるだけでなく、高カリウム血症も従来薬に比し軽い。


