2025年8月19日 X投稿
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 フィネレノンはエサキセレノンとともに非ステロイドMRA(nsMRA)に分類されるが、果たしでどう違うのだろう?フィネレノンはまずステロイド骨格を持っていないので、構造はもちろん違うが、驚くことにニフェジピンと同じジヒドロピリジン骨格を有する(図1:さすがバイエル薬品!)。MRAのスピロノラクトンのアルブミン尿低下作用はRAS阻害薬よりも強力だが、高カリウム血症が怖い(図2)。おそらく糖尿病関連腎臓病DKDではアルドステロンがサンギウム細胞の増殖を促し足突起の剥離を促進してアルブミン尿を増やすからだと考えられている(図3)。だからMRAのアルブミン尿を下げる作用はSGLT2阻害薬に勝るかもしれないし、併用すると相乗作用を示す。

 

 

 

 

 そしてnsMRAのフィネレノンの利尿降圧作用は非常に弱い。ステロイド骨格のスピロノラクトンには女性化乳房などの性ホルモン作用があり、エプレレノンは性ホルモン作用がないだけでなくこれらの利尿作用・降圧作用ともにフィネレノンよりも強力だから、フロセミドを使いたくないときやRAS阻害薬だけでは血圧が十分下がらないときにステロイド骨格を持ったMRAは頼りになるが、何といってもやばいのは高カリウム血症を起こしやすいってことだ(図4)。腎機能の低下したDKDにフィネレノンが優先されるのは細胞増殖・リモデリングを抑え、高カリウム血症を起こしにくいからだ。フィネレノンは心不全の適応がないから、使いたくても使えないので、ロケルマを併用しながらスピロノラクトンやエプレレノンを使う循環器医も多い。高カリウム血症の原因薬にはMRA以外にもST合剤、RAS阻害薬、ARNIがあるので併用時には高カリウム血症に気を付けよう(図5)。

 

 

プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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