【10位】キクタンメディカル 6 薬剤編

高橋 玲著 単行本 ¥3,080 

 コルヒチンって英語ではコルチシンって発音しないと通じないって知っていました?だってつづりはcolchicineですから。コルヒチンってドイツ語読みだったんだってということが自然にわかります。これがあると国際学会の英語、日本の学会での外人講師の講演も分かりやすくなる。そして海外の専門家とディスカッションできます。

 キクタンメディカルはこのほかにも1.人体の構造編、2.症候と疾患編、3.診療と臨床検査編、4.保険医療編、5.看護とケア編があり、すべて音声DL付きなので通勤時間にスマホで聞くことができます。そして医学用語、薬学用語、医薬品名などが身に着いたら、海外で実際に薬局に行って薬剤師に会うと様々な情報を得ることができます。タイではトラマドールや抗菌薬、グラニセトロンなど、ほとんどなんでも薬局で入手できるので、薬剤師のレベルが驚くほど高いです。ただしオンライン英会話の講師陣が口をそろえて「タイ人の英語の発音はひどい」と言っていましたが、僕が実際に出会ったタイの薬剤師はみんな素晴らしい発音をしていましたし、薬についても日本人薬剤師と比べても非常にレベルの高い情報を持っていました。

 ただしこんな本は実際には要らないかもしれません。英語版のYoutubeで最新の医学情報を聞けば、発音は身に着きますし、日本でのWeb講演会よりも素晴らしい内容のものに出会えますから。これは日本語文献にもえいることで、英語文献を読みこなすことができれなければ、単純に考えても2%足らず(日本の人口/世界の人口=1.2億/79億)の情報しか入ってこないことになります。だから英語論文を読みましょう。そして海外の医療従事者と、積極的に会話できるようになりましょう。


 

【9位】夢をかなえるゾウ1

水野敬也 著 単行本 ¥1,595

 インドの神様ガネーシャが「夢をなくした平凡な会社員」に成功に導く人生の秘訣を教えるというもので、内容的には他のビジネス書と大差がないのですが、なぜかガネーシャという、関西弁で見た目はゾウの「いい加減なおっさん」が「何より大事なのは、『実行すること』。実行に移した人は必ず成功出来る。理想の自分になれる。」と言うと、妙に説得力があります。自分を変えようとしたら、自分に興味があって誰かの役に立つための、そして正しいと思っていることのために一歩踏み出すこと、そして継続することだ。止まっていれば変わることなく追い抜かれるだけだから。

 講演会や学会の時に医師は分からないことは「恥ずかしい」と考えずに積極的に質問してきます。薬剤師ってなんで講演後のディスカッションに参加しようとしないのでしょうか、講演が終わってから列を作って個人的に質問しに来るんでしょうか?そしてWeb講演会でもライブ感のあるディスカッションが見どころなのに、チャットでしか質問しないのでしょうか?これらは一例ですが、今の薬剤師には覇気がないです!だから、この本を「引っ込み思案な薬剤師」にこそ読んでもらいたいと思っています!

 

 

 

プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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