覚せい剤をなぜシャブと呼ぶかの由来は諸説ありますが、「依存性が極めて強く、身も心もボロボロになるまで、骨までシャブられる」からきているらしいのです。完璧に日本語ですよね。だけどオンライン英会話でフィリピン人講師と話してたら覚せい剤のメタンフェタミンのことを「シャブー(フィリピン人教師は「ブ」にアクセントshabú)」というのです。「え、これって日本語じゃないの?」と思い、よく調べてみるたら第2次世界大戦中に日本兵や特攻隊員、労働者も使用していたので、日本軍が進駐していた東アジアから東南アジアでも日本兵や労働者に使っていたメタンフェタミンのことをshabúと呼ばれるようになったらしいのです(おそらく)。
医師の指導で使われる疾病治療薬として、メタンフェタミンは商品名ヒロポンⓇとして住友ファーマ株式会社から製造され、今も医療用として販売されており、以下のような適応症があります。
〇下記疾病・症状の改善
ナルコレプシー、各種の昏睡、嗜眠、もうろう状態、インスリンショック、
うつ病・うつ状態、統合失調症の遅鈍症
〇手術中・手術後の虚脱状態からの回復促進及び麻酔からの覚醒促進
〇麻酔剤、睡眠剤の急性中毒の改善
依存性が高くて一般使用は強く禁じられているので麻薬と混同されがちですが、覚せい剤は神経を興奮させる作用があり、使用すると眠気や疲労感が消失します。麻薬のうちコカインや大麻にも覚醒作用がありますが、ヘロイン、アヘン、モルヒネはなどのオピオイドは神経を抑制するので、まったく逆の作用を持ちます。
薬学性も受験勉強にヒロポン
15年位前の話、大阪薬科大学の同窓会でお会いした90歳以上の大先輩の女性から、「試験前にはみんなヒロポンのんで徹夜で勉強してたのよ」とお聞きしました。もう1つの興味深い話に「関西学院大学(関学)に薬学部があったんだけど、台風で校舎が壊れちゃって薬学部が廃止になったのよ」というのもお聞きしましたが、いくら調べても関学に薬学部があったという事実に行きあたらないので調査中です。これについてはまたいつか・・・・。