SGLT2阻害薬の8つのRCTをもとにメタアナリシスでプラセボ群に比し、有意に多い副作用は示されたのは3つのみ。①糖尿病性ケトアシドーシス、②性器感染、③脱水の3つで、下肢切断、尿路感染、骨折も有意ではないが高い傾向だった。発売当初は糖利尿・Na利尿伴う脱水から腎機能が悪化するのではないかと嫌疑をかけられたが、実際には急性腎障害の発症を25%有意に抑制した。利尿作用があり、脱水の副作用が起こりやすいのに、急性腎障害の発症を25%低下させる?SGLT2阻害薬はなんと不思議な薬なんだろう。
①~③に共通して予防対策になる服薬指導は「こまめな飲水」である。ケトアシドーシスでは浸透圧利尿による脱水が1つの原因になって発症するが、非糖尿病患者ではインスリン分泌能が保たれているため通常、ケトアシドーシスは起こりえない。

