最近、SGLT2阻害薬の話ばかりだったので、少し話題を変えてみましょう。今日はミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA:Mineralocorticoid receptor antagonist)の話。でも、ステロイド骨格を持つスピロノラクトン、エプレレノン、そしてステロイド骨格を持たない第3世代のエサキセレノンはいまだに活躍していますが、多くの報告が心保護作用としてのMRAです。腎臓関係の学会では血清カリウム濃度を上げにくいMRA=ケレンディアⓇ(フィネレノン)が注目されています。さすがジヒドロピリジン系Ca拮抗薬のニフェジピンを合成したバイエル薬品の製造だけあって、アルドステロンの構造を工夫して作られたのではなく、ニフェジピンと同じジヒドロピリジン骨格を持っています(図1:赤丸がジヒドロピリジン骨格)。
非ステロイドMRAフィネレノンの腎保護作用への期待
明日より4回にわたり、さらに詳しく話していきます。
2月25日「慢性心不全治療のFantastic Four」
2月26日「糖尿病性腎臓病DKDにおける2つのフィネレノンの大規模試験」
2月27日「MRの過剰活性化によって起こる腎機能悪化・心機能悪化」
2月28日「RAS阻害薬+ SGLT2阻害薬+MRAのトリプルセラピー」