医学用語は英語圏の人にとってもむつかしいのですが、日本人が常識と思っていた発音がちょっと違ってたことがよくあります。今までにもカヘキシアじゃなくカケクスィア、コルヒチンじゃなくカァルチャシィーンと発音しないと英語圏の人々には通じないということをお伝えしてきましたが、今回はMRAです。そうスピロノラクトンじゃなくスパ‘イロノラクトゥンでしたね。じゃあMRAはもちろんミネラルコルチコイド受容体アンタゴニストでしたよね。じゃないのです。MRAの正式名はmineralocorticoid receptor antagonistです。ミネラルじゃなく「ミネラロ」なのです。だから正式名はミネラロコルチコイド受容体アンタゴニストなのです(図1)。日本人の著名な医師・薬剤師でもいまだにミネラルコルチコイドと言っている人のほうが多いのですが、正確にミネラロコルチコイドと言っている人もいます。これって恥ずかしながら僕も最近気づきました。そしてそれ以降、ずっとミネラロコルチコイドというようにしています。