2026年5月

2025年12月13日 X投稿 閲覧者9,959人

 SGLT2阻害薬は糖尿病だけでなく心保護作用・腎保護作用において最強の薬剤として認められつつある(図1)。糖質を尿中に捨てるSGLT2阻害薬を服用すると、低糖質食を摂取したのと同様の生体内環境になって、インスリン分泌が低下して、ブドウ糖をエネルギーとして利用できなくなるため、脂肪を分解してケトン体をエネルギー産生源の主役にする。断食、カロリー制限、16時間絶食などは長寿遺伝子を活性化する、細胞が古くなった細胞成分やミトコンドリアをオートファジー亢進によって分解・再利用して体の機能を活性化させると言われている。しかし絶食などで惹起される血中ケトン体濃度上昇(これをケトーシスと言う)では重篤なアシドーシスはならないが、糖尿病ではもともとインスリン分泌能が低下しているため、脂肪分解が亢進してケトン体が増えすぎてアシドーシスになって毒性を示す危険な状態(糖尿病性ケトアシドーシス)に至ることがあるのでケトン体は糖尿病ではマイナスイメージがある。しかしインスリンの働きが正常であれば(糖尿病でなければ)、ブドウ糖の利用が適切である限り、ある一定濃度のケトン体は極めて安全なエネルギー源になる。最近の研究ではケトン体、特にβ-ヒドロキシ酪酸にはエネルギー源としての作用以外にする作用などによって心機能を改善させ腎臓や脳を保護し、血管内皮機能改善作用、酸化ストレス軽減、炎症抑制、脂質異常改善あるいは抗老化作用などの生理活性があるなど、様々な有益性が明らかにされつつある(図2と図3の左下)。

 

 

 

 

 もともとSGLT2阻害薬は尿糖排泄を促進させる血糖降下薬と思われていたが(図3左上)、尿細管糸球体フィードバック改善によってアルブミン尿(+)の糖尿病関連腎臓病DKD、蛋白尿(+)のCKD患者の腎保護の進行を抑制し(図3右上)、さらにSGLT2阻害薬治療は近位尿細管による酸素消費量を抑制し、尿細管間質の

 低酸素症を改善することによって、エリスロポエチン産生細胞が活性化して血中ヘモグロビン値を上げて、腎虚血を防ぐ(図4)。おそらくこれは図3右下貧血改善作用によって、近位尿細管の低酸素状態を改善して腎虚血によって起こる急性腎障害を抑制する作用を表すのではないだろうか。ただし図3のグリーンで示す有益な作用だけではなく、赤字で示すSGLT2阻害薬に特徴的な副作用をもたらすことも気を付けよう。

 

2025年12月7日 X投稿 閲覧者3,042人

 あまり期待していなかった松江のゲストハウスだったけど、そこで隣の部屋でマラソンに参加するインド南部出身で東京のIT企業に勤めるDeepak君と意気投合。オーナーさんも親切で会場まで僕たちを車で送ってくれました。僕のマラソンの結果は折り返し地点までは2時間18分と快調だったけど、33km地点で古傷の左膝が痛み始め、やむなくそれ以降はほとんど歩いてゴール。記録は5時間18分と散々、70歳以上の部門では98人中42位でした。 Deepak君は僕より1時間早くゴールしたのに僕を待ってくれてて、一緒に食事してお互いが東京、神戸に来た時には会うことを約束。両国での5月場所は2人で枡席で見ることになるだろうね。ちなみに彼は僕の息子たちとほぼ同じ年齢だよ。

 

2026年6月25日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。

◆第74回「平田の薬剤師塾」中級者コースのテーマは
「透析患者の薬物適正使用~腎性貧血を中心に~」(中級者編)です。

 今回のメインテーマは腎性貧血です。

 英国のPIVOTAL試験でフェリチン濃度が700ng/mLを超えるかTSATが40%以上でない限り、静注鉄剤を定期的に積極的に投与した群のほうが低用量鉄剤投与群に比し死亡および心筋梗塞、脳卒中、心不全による入院を複合した再発事象の発生率が有意に低い!しかもESAの投与量も減少し感染症も増加しないという報告があり、海外のKDIGOの腎性貧血ガイドライン2026にも反映されています。

 300 ng/mL 以上となる鉄補充は推奨しないという日本のこれまでの腎性貧血ガイドライン2015とは全く異なります。では日本の腎性貧血ガイドライン2025はどうなったかというと、2025年度版となっているのにまだ発表されていないのです。幸いなことに今回の平田塾は今年の透析医学会神戸大会の数日後ですから、新しく正確な情報をお届けできると思います。おそらく新ガイドラインではもう少し積極的な鉄投与をし、HIF-PH阻害薬の使い方についても踏み込んだものになるでしょう。平田の予想では大きく変わるはずだと思っています。

 腎性貧血以外にも透析患者の薬物療法についても踏み込んでみたいと思います。

お申し込みは こちら から
【申込期限:講演会開始直前まで】
【定員:300名】
 お支払いが完了していれば、開始直前でもご視聴いただけます。また、受講者の方は講演終了後、数日後から1週間、オンデマンド配信にて繰り返しご聴講いただけます。あわせて、講演終了後に講演スライドをお送りいたします。

(クリックするとPDFが表示されます。)

 

2026年6月18日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。

◆第73回「平田の薬剤師塾」初級者コースのテーマは
「透析患者の薬物療法~CKD-MBD~」(初心者編)
 ミニレビューは「薬剤師でも知っておきたい透析患者の栄養管理(森住 誠)」
です。

 腎機能がとことん悪くなって末期腎不全になると様々な合併症が起こります。透析患者の薬物療法をマスターすることは、CKDの病態そのものを学ぶことになると思います。その中で透析患者の服用錠数が極めて多いのが、CKD-MBDの治療薬だと思います。CKD-MBDは慢性腎臓病に伴う骨ミネラル代謝異常のことで、血清リン値、Ca値、PTHをモニタリングしつつリン低下薬(フォゼベルの登場でリン吸着薬とは言わなくなりました)、活性型ビタミンD、カルシミメティクス(Ca受容体作動薬)など多種多様な薬剤を使いますので、透析患者の多くは極めつけのポリファーマシーになります。これらの使い分けを基本から学んでいきましょう。

 新しいリン吸収阻害薬のフォゼベル(テナパノル)、新しいカルシミメティクスによる二次性副甲状腺機能亢進症の治療戦略を新しく改訂されたCKD-MBD ガイドライン2025に沿って解説したいと思います。

 座長 森住より 
 透析患者は年々高齢者の割合が増えており、栄養不良の方も少なくありません。入院されている高齢透析患者のほとんどはフレイルです。そんな患者を日々目の当たりにしていても、薬剤師だからって栄養管理をあきらめていないだろうか。
 低栄養の要因は様々です。裏を返せば、何か薬剤師として介入できることはあるはず。
 今回はミニレビューとして、透析患者の栄養管理の基礎をおさらいし、薬剤師でも実践できることは何かを共有したいと思います。

 

お申し込みは こちら から
【申込期限:講演会開始直前まで】
【定員:300名】
 お支払いが完了していれば、開始直前でもご視聴いただけます。また、受講者の方は講演終了後、数日後から1週間、オンデマンド配信にて繰り返しご聴講いただけます。あわせて、講演終了後に講演スライドをお送りいたします。

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プロフィール

平田純生
平田 純生
Hirata Sumio

趣味は嫁との旅行(都市よりも自然)、映画(泣けるドラマ)、マラソン 、サウナ、ギター
音楽鑑賞(ビートルズ、サイモンとガーファンクル、ジャンゴ・ラインハルト、風、かぐや姫、ナターシャセブン、沢田聖子)
プロ野球観戦(家族みんな広島カープ)。
それと腎臓と薬に夢中です(趣味だと思えば何も辛くなくなります)

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