ある日、上野先生が僕に「アミノフィリン250mgの中にテオフィリンは200mg相当分入っとるから、アミノフィリン1Aを50kgの人に点滴投与したら、血中濃度はなんぼになると思う、平田君?」と聞かれ、戸惑って何も答えられなかった。だって血中濃度が予測できるなんて知らなかったから。「テオフィリンのVdは0.45L/kgなんや。まぁ、0.5L/kgでもええわ。50kgの患者さんやったらVdは25Lになる。200mg/25Lで8µg/mLになるやろから、喘息発作の治療にはちょっと足らへん。2A投与したら、16µg/mLになるんや。これやったら、ほぼ確実に気管支拡張作用を示して、20以上になったら起こる怖い副作用もでてけーへん。こーゆーことを知っとくと、薬を自由に操れるようになるんや。ほんでもって医者も意のままに操れるようになるんや」。
これには本当にときめいた。薬物動態の基本がわかっていない薬剤師を僕は「本当の薬剤師」とは呼びたくない、似非(エセ)薬剤師だ。薬物動態だけは努力してでも薬剤師が身に着ける価値のあるものだと今でも信じてる!だからみんな努力して、僕の師匠のように「ほんまもんの薬剤師」になってほしい。

酸化マグネシウムによる高マグネシウム血症に関する「適正使用のお願い」や「医薬品・医療機器等安全性情報」が何度も出て死亡例も紹介されています。マグネシウムは腎排泄されやすいので、腎機能低下では高マグネシウム血症になりやすいです。では腎不全患者を数多く見てきた平田は高マグネシウム血症の症例を見たことがあるかというと皆無なのです。以下のように酸化マグネシウムで高マグネシウム血症の謎について6回にわたり連載します。乞うご期待!
3/18 ★4回にわたって発出された「重篤な高マグネシウム血症」への注意喚起
3/20 ★血清Mg濃度を必ずモニタリングしていてMgOを投与して高マグネシウムに
3/21 ★酸化マグネシウムが6g/日が投与されていた透析患者
3/23 ★重篤な高マグネシウム血症はMgOの投与量や投与期間、腎機能が問題ではなく、leaky gutによって起こる?



ダイアモックスⓇ(アセタゾラミド)という炭酸脱水酵素阻害薬は緑内障の治療に使われていましたが、尿中排泄率は90%と極めて高いため、腎機能低下患者に適切な減量を怠ると精神錯乱、見当識障害などの中毒症状が出ます。でも透析中の眼圧上昇を避けるために必要だからということでTDMを実施しながら適正投与できたのですが、今は2種類の炭酸脱水酵素阻害薬の点眼薬が利用できるようになりました。でもどちらも「重篤な腎障害のある患者には禁忌」となっています。局所作用する点眼薬1滴で全身性の副作用が出ると思う?

SGLT2阻害薬による尿糖排泄作用はずっと持続しているのに、利尿作用は持続しません。SGLT2阻害薬が心不全に有効なのは利尿作用のおかげという循環器医は多いのですが、カナグルⓇの利尿作用があるのは1日だけなのです。利尿作用が持続すれば脱水になって腎機能が悪化して、みんな透析導入になってしますが、ヒトの体はよくできています。いや、SGLT2阻害薬が素晴らしい作用を持っているだけかもしれませんが、尿糖は持続してもNa利尿も糖利尿も抗利尿ホルモンが働くため数日以内に消失します。




2024年末にスギ薬局から2025年3月でクビを告げられたため(一応定年退職という体でしたが)、生きてゆくために何とか「70歳になった平田は消えてゆくだろう」と思っている方にも「平田はまだまだ元気だよ」と伝えたい、平田をまだ知らない若い方々にも齢はいっているけど頑張っている薬剤師の爺がいるということを知ってもらいたいために始めたSNS。Facebookを一新し、Xにも2025年1月からできるだけ毎日、投稿を続けはじめました。8月28日には200投稿を達成し、Xでのフォロワーは2,896人、Facebookのフォロワーは2,036人になりました。これらの投稿で、気に入ってくれた方からは新たに講演依頼をいただきましたし、出版社からは新刊本の出版を依頼されました。何とか生きてゆけそうです。そして合同会社平田の薬剤師塾を立ち上げ、9月から有料でのオンライン薬剤師塾を開催することになりました。まずは皆様に心より感謝申し上げます。
物覚えが悪いので、重複した投稿もあります。これは耄碌したのではなく、記憶力が悪いのは若いころからの平田の個性ですので、「何回も同じネタ」が出てくるかもしれません。ごめんなさいね。今回は今までの登録の中でXでの「いいね」を100人以上からいただいた投稿をすべて公開させていただきます。ただし内容が優れているから「いいね」が多かったのではなく、なんでこんなネタが受けたの?と平田も理解できないものも多々ありますし、熱を込めて一生懸命書いたネタ、これは絶対に受けるぞと思ったネタが閲覧者1000人程度ということもよくありますね。SNSってよくわかんないですね。5月13日の「アセトアミノフェン500mg錠では痛みには効かない」はこれまでの最高の閲覧者11、いいね841人でしたが、「この程度でいいの?」って感じです。それと6月1日の「ファンタスティックフォーの導入順番はどうでもいい」は閲覧者数は8万人ですが、いいねは1179人からいただき、唯一の1000人越えになりました。これからも頑張って投稿しますので、よろしくお願いいたします。でも平田の本職はSNS発信者ではなく、「平田の薬剤師塾」ブロガーであり、毎月2回行っている「平田の薬剤師塾」だと思っています。SNSを始めたので、ブログの連載がおろそかになっていること、心よりお詫び申し上げます。でははじめましょう。
数ある医療系Youtubeの中でもJCO(ジャーナルクラブオンライン)は秀逸です!循環器医が早朝、定期的に開催している抄読会(最新の論文を読む会)です。循環器医同士の激しい意見交換が見所です。再生会数は数千どまりですが、再生回数って関係ないですね。
JCOはレベルが高すぎるという方には以下の分かりやすい医療系のYoutubeがおすすめです。
うし先生、ゴロー/イラストで学ぶ体の仕組み、ネコかん【ネコヲの解剖生理学】、かんたん薬理学(笹川大介先生)などは初心者や患者さんにわかりやすく説明できるようになるにはとてもいいです。


平田の薬剤師塾 第55,56,58,59回は、日本心不全薬学共創機構に共催いただき「慢性心不全の病態と薬物療法」をテーマとした4回シリーズとして開催いたします。
がんの5年生存率は全体で68.9%まで改善していますが、心不全の5年生存率は50-60%で超高齢化に伴う心不全パンデミックが問題になっています。「平田の薬剤師塾」では日本心不全薬学共創機構の共催をいただき、4回にわたり慢性心不全の病態と薬物療法、薬剤師としてできることについて考えてみたいと思います。
シリーズ①は「これだけは知っておこう。慢性心不全の病態の基礎」です。
1.循環器の基礎、2.慢性心不全と急性心不全、3.前負荷と後負荷、4.左室不全と右室不全の違い、5.ヘフレフ・ヘフペフと収縮不全・拡張不全の違いについて基礎から学びましょう。
◆10月9日(木)開催【定員:300名】
お申し込みは こちら から
締切:10月7日(火)
シリーズ②は「慢性心不全治療の薬物療法の基本」です。
ACE阻害薬、β遮断薬を中心として様々な薬物療法について基本から学びましょう。
◆10月16日(木)開催【定員:300名】
お申し込みは こちら から
締切:10月14日(火)
シリーズ③「慢性心不全治療のFantastic Fourってどんなもの?」
シリーズ④「心不全の臨床データから疑義照会・服薬指導にどう生かす?」
11月開催予定!
※新生「平田の薬剤師塾」は9月より1回1000円の参加費をいただくことになりました。
有料になっておりますので、大変、申し訳ありませんが、ご了承のうえ、ご参加いただけると幸いです。
8月21日(木)開催の 「学会発表・論文作成ゼミナール」について以下のようなアンケートの回答をいただきました。原文のまますべてのアンケート内容を紹介させていただきます。
ディスカッション型の講座だったので緊張しましたが、他の先生方のお話も聞けてとても有意義な時間となりました。ありがとうございます。 薬剤師塾を拝聴した翌日は仕事への「情熱」が上がります。 Caを低下させる薬剤との併用で高Caを防いでいるかもしれないなど、新たな視点をいただきました。
丁寧に質問を回答してくださり、励ましの言葉も嬉しく思いました。また、先生が苦慮したエピソードやモノマネから始めていいんだよというお話も大変参考になりました。
いろんな方々の質問に対しても先生の率直な意見を聞くことができて、それだけでもかなり勉強になりました。地域の特性もあり、坂手にとり、研究ができたらと考えます。平田先生の前向きな姿勢を見て、聞くことでも、自分の後押しにもなりました。
なかなか聞けない,研究をテーマにした勉強会,ためになりました。どのような形になるかわかりませんが,今日学んだことを形として出せるように行動を改めてみたいと思います。
平田先生と直接お話できるチャンスと思い参加し、たくさんの刺激をいただきました。司会進行もとてもスムーズでまたこのような機会があればよいなと思いました。ありがとうございました。
先生方のお話を聞き、先日学会発表した内容の論文を書いてみようかと思います
症例報告としてあげていいか悩んでいたので、話を聞いて答えて頂けてありがたかったです。 同様の症例報告をいくつか読んで、主治医の先生にも報告した上でがんばって投稿しようと思います。
最初に自己紹介や現在やっている実務、研究などを共有できるとさらに楽しかったのかなと思いました。
2025年9月18日開催の【第54回 平田の薬剤師塾】のお知らせです。今回は中級者編「NSAIDsの腎障害」です。
NSAIDsは利尿薬、RAS阻害薬とともにトリプルワーミーの1
さあどうしましょう、薬剤師として何ができるか、皆さんで考えて
◆9月18日(木)開催「NSAIDsの腎障害」【定員:300名】
お申し込みは こちら から
【申込期間:8月21日 22時00分 ~ 9月16日 23時59分】
※次回は、10月9日開催「これだけは知っておこう。慢性心不全の病態の基礎」(共催:日本心不全薬学共創機構)です!
2025年9月4日開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。今回は初心者編「薬剤性腎障害を防ぐ!」です。
薬剤性腎障害のほとんどは若くて健康な方には起こりません。起こるのは既存の腎機能低下患者、つまりCKD患者と高齢者です
今回は基礎編ですから、腎臓がどんなことをやっているのか、どん
なお、これまで「平田の薬剤師塾」は無料でしたが、今回より1回
大変、申し訳ありませんが、ご了承のうえ、ご参加いただけると幸
◆9月4日(木)開催「薬剤性腎障害を防ぐ!」【定員:300名】
お申し込みは こちら から
【申込期間:8月21日 22時00分 ~ 9月2日 23時59分】
※次回は、9月18日開催の中級者編「NSAIDsの腎障害」です!