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8月27日開催のアスヤクLIFE研修会「透析導入を防ぐ薬物療法~薬剤性腎障害を防ぐ~」では、研修後のアンケートにて201名の方から多くのご感想をいただきました。今回はその中から、50名様のご意見・ご感想を原文のままご紹介いたします。

高齢になると体重の少ない細身の女性が多く、腎機能のみならず、体重とともに投与量を確認することが大切。 トリプルワーニーの処方が出ている人には、NSAIDSの服用状況を確認し、症状によってはカロナール、外用剤、NSAIDSのなかでも腎機能に負担の少ないセレコックスを選ぶことが大切。 腎機能があってもアルブミン尿がある人は、腎機能はよくないため検査をすることが大切。 SGLT-2は副作用に注意してもらえるようしっかり説明し、心臓、腎臓保護のため継続する。 そういった腎機能を悪化させないようにできることが確認できて、服薬指導でも取り入れていきたいです。
トリプルワーミーの恐ろしさ、それを避けることの大切さ、それによる透析導入を回避する具体的な方針などがよくわかりました。また、現在、皮膚科の処方箋を受けている薬局で仕事をしているのですが、バラシクロビルの腎臓への影響の実際を知ることができたことなど、明日からの仕事にすぐ生かせるような実践的な知識が得られた思います。今回の研修を受けて本当に良かったと感じています。
日頃からの疑問に感じていたAKIとCKDの違いについて受講できて、大変わかりやすくありがたかったです。特に曖昧になっていた薬剤の有害事象を再確認んすることができ、明日からの業務に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
腎排泄薬は注意が必要とはわかってはいたもののNSAIDsの併用は特に危険と急性腎障害の転帰症例から学ぶことができました。腎障害を未然に防ぎ適正に薬剤を使用してもらえるように日々確認していきたいと思いました。
腎機能評価における、アルブミン尿の定量試験の必要性についてよく分かりました。 高齢者に対しての帯状疱疹治療においても、腎機能不明時の安全な薬物選択の提案など日常業務で活用しやすい内容で大変勉強になりました。
この薬じゃないと効かない、この薬がないと困る、自分には強くて合わないなどのこだわりが強く、変えても結局元に戻ってしまうようなケースもあるのですが、今回学んだことを活かして丁寧に対応していきたいと思います。
薬剤性腎障害が起きた患者さんにあまり出会ったことがないのですが、見逃しているだけの可能性が高いと思いました。高齢者へのNSAIDsやバラシクロビルなどリスクの高い薬の投与は避けるべきだと再認識しました。
高齢者の薬物治療に関して腎機能低下について気にはなっているがなかなか疑義照会に踏み出せないところがあった。今回習った内容を再度自分でも再学習し今後気づき疑義照会等自信をもってできるようになりたい。
透析導入を防ぐためには薬物療法だけでなく、薬剤による腎障害を予防することも重要であると改めて感じました。薬剤師として、患者さんの腎機能、服薬状況を把握し、適切な薬剤管理をしていきたいと思いました。
高齢者には特にトリプルワーミーの処方があった時には積極的に関与し未然に副作用を防ぎべきである。 強いては膨大な医療費削減にも繋がるし、イナーシャは患者だけでなく医療者側にも問題ありと感じた。
バラシクロビルによる腎後性腎障害のメカニズムや、腎障害を発生しやすい薬剤の紹介など新しい知見も多く参加して大変有意義に感じました。実務に活かしていきたいと思います。ありがとうございました。
慢性期の病院では処方内容が変わらずDo処方のまま利尿剤や痛み止めを継続される方がいるので、そのような患者さんの内容に関して、処方提案をしていけるようになれればと今回の公演で改めて思いました
NSAIDsによる腎機能障害については周知しておりましたが、抗生剤でも腎機能障害が生じ得る点は新たな学びとなりました。 今回の情報を踏まえ、今後の服薬指導や安全管理に活かしてまいります。
アシクロビル、Nsaids、利尿剤、RASなど腎臓への負担が大きい薬剤には薬剤師も注意する意識を持つ必要があると実感いたしました。大変、勉強になりました。 ありがとうございました。
高齢者の脱水時に、特に夏場に注意すべき薬剤等、明日からの業務に役立つ知識を得ることができました。ありがとうございました。また平田先生の研修を受けていきたいと思っています。
薬剤師としてやるべきことをやかりやすくおしえていただき有り難うございました。急性腎障害早期に見つけることの大切加齢とともに機能が衰えるので、腎臓機能の大切さがわかりました
腎障害は高頻度で起こること、自分の薬局の患者さんはほとんどがリスクの高い高齢者であること再度認識、ロキソニンも多く処方されるため、明日からの業務で早速生かそうと思った。
分かり難い領域を、わかり易く勉強出来て良かったです。薬剤師として患者との向き合い方 ちょっとした一言で病気への対応が良い方に向かっていくように 努力したいと思います。
薬剤師として透析導入を防ぎ、患者の利益になる仕事をするにはどうするべきか非常に有益なセミナーでした。 明日からの仕事に積極的に取り入れて行きたいと思います。
腎機能を踏まえて、どのように薬剤選択を行うか、わかりやすく説明いただき 、今後の監査、処方内容の理解、患者説明に、大変役立つ情報を得ることができました。
とても勉強になりました。もっと詳しい内容も知りたかったです。定期処方で腎機能に良くない薬の処方は多いので気を付けていきたいと思います。有難うございました。
大変分かりやすく勉強になりました。かかりつけ薬剤師として薬剤性腎障害を頭におき患者さまの腎機能評価をしっかり行い、医師に情報提供できるように頑張ります。
なぜトリプルワーミーがダメなのかよく分かりました。 最近帯状疱疹の高齢者が多く、腎機能悪化を防ぐためにも水分摂取をしっかり伝えていきたいと思いました。
整形外科の門前なので、日常的にロキソニンを大量に投薬しています。 今日学んだことを肝に命じて、併用薬を確認し薬剤師の仕事をしなければと思いました。
注目が高まっている腎臓のお話、とても勉強になりましたが、私の勉強不足でついていけない内容も。資料を改めて見直しながら、理解できればと思います。
すごく現場で早速取り入れたい内容でわかりやすかったです。 腎機能落ちている方、リスクのある方への服薬指導でのアプローチも参考になりました。
トリプルワーミーの腎障害の機序がよく分かりました。 整形外科門前で働いているので、NSAIDsの処方時にはより注意を払いたいと思いました。
とても勉強になりました。トリプルワーミーのことは仕事でとても気をつけていることだったので、興味深い講義でした。ありがとうございました。
平田先生の薬剤師に対する熱意あふれるセミナーを受講させていただき、ありがとうございました。今後の業務にぜひ役立てていきたいと思います。
薬剤性腎障害を防ぐために何を気にかけていくべきなのかを学ぶことができ、とても勉強になりました。今後の業務に活かしていきたいと思います。
貴重なそしてとても参考になる講演ありがとうございました。 具体的な症例を挙げて頂き今後現場でのチェックに役立てたいと思います。
ご講演ありがとうございました。 今後の服薬指導に大きく役立つ内容でした。患者様への検査値の確認の意義について再確認できました。
今回も大変有意義な講義を誠にありがとうございます。透析導入をしっかりと防ぎ、腎障害少しでも減らせるよう精進させて頂きます。
カロナールは効かないという患者さんが多いですが、1回の用量が足りていないという視点がなかったのでお話を聞けて良かったです。
高齢者へのNSAIDS処方は十分に気をつけないといけないと強く感じました。 カロナールの処方量についても勉強になりました。
CKDへの理解が深まりました 情報が多すぎて、どこまで活用出来るか不安ですが、明日からの業務に役立てていきたいと思います
高齢者の多い薬局に勤めています。 腎機能が落ちている方も多く、痛み止めや抗菌薬の処方に気を付けていく必要性を感じました。
興味のあるテーマなので受講させて頂きました。薬剤性腎障害を起こし得る薬剤を整理したかったので、ちょうどよい機会でした。
腎機能が悪化する飲み合わせなど、とても勉強になりました。セルフスターターになれるよう勉強していきたいと思いました。
腎機能の話だから仕方ないが 話が偏りすぎていて現実味がない NSAIDsの最後の質問にも胃障害に話を逸らしている
処方箋に検査値が記載されるようになり、腎機能に関する疑義照会の件数が増えた。今回勉強した内容は活用したいと思う。
薬局薬剤師として、AKIを未然に防ぐためにできることが分かり、有意義な時間となりました。ありがとうございました。
nsaid RAS阻害薬 利尿剤が高齢者にとって注意が必要な薬だと改めてわかりました。 とても参考になりました。
とても記憶に残る、分かりやすい講演でした、ありがとうございます。明日からの業務で早速意識していきたいと思います。
改めて、薬剤性腎障害の危険性を再認識することができました。利尿剤、NSAIDS、ARS阻害剤ついて注視します。
具体的な薬品名が出てとても分かりやすかった。 また投薬説明時のアドバイスも頂いて明日から活かせると思います。
日常なんとなく処方箋どおりに調剤している薬剤についてより深く確認しなくてはならないことがあることを学びました
平田先生の講演は初めてでしたが、非常に面白く、また分かりやすくて公演があれば、また受講したいと思いました。
透析患者さんは在宅訪問の方しか対応した事がなかったので、とても参考になりました。ありがとうございました。
興味深いテーマでした。薬に関しても思い切りのよい提案が多くて、いろいろ参考にさせていただこうと思います。
2026年10月15日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。
◆第82回「平田の薬剤師塾」SGLT2阻害薬のすべて(中級者編)
~副作用対策と作用のメカニズムを深堀して服薬指導に生かそう~
お申し込みは こちら から
【申込期限:講演会開始直前まで】
【定員:300名】
お支払いが完了していれば、開始直前でもご視聴いただけます。また、受講者の方は講演終了後、数日後から1週間、オンデマンド配信にて繰り返しご聴講いただけます。あわせて、講演終了後に講演スライドをお送りいたします。
2026年10月8日(木)開催の平田の薬剤師塾のお知らせです。
◆第81回「平田の薬剤師塾」SGLT2阻害薬のすべて(初心者編)
~単なる血糖降下薬が非糖尿病に有効な腎機能悪化防止、慢性心不全治療の切り札となるまで~
お申し込みは こちら から
【申込期限:講演会開始直前まで】
【定員:300名】
お支払いが完了していれば、開始直前でもご視聴いただけます。また、受講者の方は講演終了後、数日後から1週間、オンデマンド配信にて繰り返しご聴講いただけます。あわせて、講演終了後に講演スライドをお送りいたします。
8月20日(木)開催の、「症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(中級者編)」について以下のような質問をいただきましたので回答させていただきます。
Q.講義中にエカードがダブルワーミーであるとのご発言がありま
A.先月もARNIのサクビトリル/バルサルタンはダブルワーミーかという問い合わせがありましたが、薬剤性腎障害の報告は今のところありません。おそらくは薬剤性腎障害の発症率は非常に低いと思いますが、RAS阻害薬+利尿作用がありますので、ダブルワーミーとして注意しておいた方がよいと思っています。
実際のところ、圧倒的に危ない利尿薬は利尿作用が強力で脱水になりやすい短時間型ループ利尿薬、すなわちフロセミドだと思います。だから実臨床で気をつけるとすればループ利尿薬>サイアザイド=スピロノラクトンなどのMRAだと思います。個人的には利尿作用の弱いフィネレノンや血中ANP濃度の上昇が緩徐なサクビトリル/バルサルタンはかなり安全だと思っています。エカードはサイアザイドを含みますのでダブルワーミーですが、ループ利尿薬ほど怖くはないはずです。
ただし、ループ利尿薬で効果ない場合にはサイアザイドを併用すると作用部位が異なるため、強力な利尿作用が現れますよね。それを狙って併用療法をする医師は少なくありません。そうすると「エカードだからそんなに怖くはない」とは言っていられませんし、サクビトリル/バルサルタンだって心不全患者では当たり前にフロセミドと併用されるわけですから、これも安全とはいってられないのです。併用することによってフロセミドによる脱水を助長することによって循環血症量が低下するとレニン-アンジオテンシン系が活性化してしまう。ここれRAS阻害薬が併用されれば強力な腎虚血になることは十分考えられますから。
どの薬が危ないかについてはRCT(ランダム化比較試験)・コホート研究・症例対照研究などでのエビデンスによって判断すべき問題です。そのような報告が全くないときに症例報告も参考にしますが、腎機能障害の報告数だけではどの薬が危ないかは判断できません。
8月20日(木)開催の、「症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(中級者編)」について以下のようなアンケートの回答をいただきました。原文のまますべてのアンケート内容を紹介させていただきます。
受講して2年目になりますが、ようやく理解できるようになってきました。高齢者、低体重、小柄女性、筋肉量、個別化eGFRでの投与量など要注意で取り組みたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。勉強になります。
バラシクロビル服用患者さんに、1回200mlの飲水を起床時、朝食時、午前10時頃、昼食時、午後3時頃、夕食時、入浴後に取るようお伝えするという指導は具体的で大変勉強になりました。本日も貴重なご講演を誠にありがとうございました。
在宅クリニックなどで退院後抗凝固薬や抗不整脈薬がずっとDO処方で継続されている方の入院相談も受ける事があるので減量忘れの見逃しがないように気をつけようと思いました。
透析患者のピロリ菌除菌の減量について詳細な回答いただきありがとうございました。 P-CABやPPIの長期投与による影響も確認しながら、今後可能な限り相談していきたいと思います。
生理食塩液(NaCl)はNa+が細胞膜を自由拡散しないため細胞外にとどまり、細胞外液補充と「有効浸透圧(tonicity)」の上昇に寄与しますが、5%ブドウ糖液は輸送体依存で細胞内に入るので細胞内脱水に用いるというのは常識。では高血糖は口喝を起こすがBUNの上昇するCKDでは口喝になりにくいのはなぜ?
【生食とブドウ糖液】
Na+は細胞膜を自由拡散せず細胞外にとどまるため細胞外液補充に用い、有効浸透圧(tonicity)を強く上げ、口渇や水移動を引き起こします。一方、ブドウ糖は輸送体(GLUT/Na+-グルコース共輸送体)依存で細胞内に入る(そのため細胞内脱水に使用)が、細胞外に瞬時に入ることができないため、急性高血糖では有効浸透圧有効浸透圧物質として働きます。
【糖尿病と口渇】
糖尿病関連腎臓病の初期症状は口喝・多尿・多飲です。高血糖は血漿浸透圧と有効浸透圧(tonicity:細胞膜を越えて水移動を起こす実効的な浸透圧)を上げ、視床下部の浸透圧受容器を刺激して口渇とバソプレシン(ADH)の分泌を促します。ADHは集合管のV2受容体→cAMP→AQP2(水チャネル)を介して水再吸収を増やし、尿を濃縮して浸透圧を是正します 。Na+だけでなくブドウ糖も「有効浸透圧物質」であり、細胞外の高張化→細胞内脱水→口渇という連鎖を起こします 。
【CKDのBUN上昇で口渇が弱い理由】
BUNは血漿浸透圧には寄与しますが、細胞膜を容易に通過するためtonicityに乏しく、持続的な細胞脱水を起こしにくい=口渇刺激が弱いです。尿素が膜を通過しやすいのは、分子量が60Daと小さいことによる単純拡散だけではなく、UT-A/UT-Bと総称される尿素トランスポータや一部アクアポリンにより促通拡散(濃度勾配に従い、輸送担体を使って物質を速やかに移動する現象)されるためです 。エタノールも小分子で膜透過性が高くいので、tonicityは上げにくいのですが、リチウム(Li+)はNa+チャネルや交換輸送などで移動はできますが自由拡散はせず、急性には細胞外にとどまるのでブドウ糖と同様、tonicityに寄与します(細胞内への取り込みは輸送体依存で比較的遅い)。
ただしややこしいことに尿素は浸透圧に寄与しないはずなのに、透析導入時の不均衡症候群のように急激に血中から除去されると一過性の脳内外勾配が生じ、水移動を促して嘔気・嘔吐などの不均衡症状を起こします。これは尿毒症では脳内のUT‑Bが50%減少し、逆にアクアポリン(AQP4/9)が2倍程度増加するため、尿素の脳外排出は鈍るのに水は入りやすいという不利な状態になる のが原因とされています。
またCKDでは血中ADHが高めでもV2受容体–cAMP–AQP2系や髄質高張維持の障害により尿濃縮不全が生じ、夜間多尿につながりますが、口渇は弱い一方で尿量は増えます。そのため、「こまめな飲水指導」をしても「夜中に起きてトイレに行くのが嫌なので、夕方以降は水を飲んでくれない」という人は男性の前立腺肥大症だけではなくCKD患者でもいらっしゃいます。
【まとめ】
・高血糖やNa上昇は「有効浸透圧」を上げて口渇を強く誘発 。
・BUN上昇は浸透圧を上げても「有効浸透圧」を上げにくく、口渇が目立ちにくい。
・尿素透過はUT-A/UT-B等で促進されるため細胞内外で平衡化しやすいが、透析導入時にBUNだけ急速低下すると脳浮腫が起こり不均衡症候群の原因になるので透析導入時は緩やかな透析を心がける。
本日、福井市に前泊して「ふくい桜マラソン」に参加しました。最近、大阪マラソン、神戸マラソン、熊本城マラソンなどの都市型マラソンに申し込んでも抽選で外れて走れなかったので、仕方なく(失礼!)、69歳でオホーツク網走マラソン、70歳で鹿児島マラソン、71歳で国宝松江城マラソン、ふくい桜マラソンと走ってきたけど、地方マラソンと思っていたら都市型マラソンと同じくらい15,000人以上がエントリーする大きな大会なんだって。

福井といえば、44年前の27歳の時に生涯最高記録で3時間20分を切った「中日福井マラソン」以来。昭和57年4月のこのマラソンでは10kmを39分と周りのスピード(サブスリーペースです)に合わせて速く走りすぎて、後半の向かい風に悩まされ、参加者が500人足らずと少なかったので観客もボランティアほとんどいなくって、田んぼや民家が多くてあまり景色は良くなかったような記憶というか、結構つらい思いでしかなかったけど、ゴールで待ってくれている「由美ちゃん(今の妻)」のために頑張った記憶があります。

今回のふくい桜マラソン、すっごくいい!福井の有名な食べ物(おろしそば、ソースカツどんなど)や銘菓を提供してくれて、こんなに食べ物の多い大会は初めて。様々なアトラクションがあって、ボランティアや観客の声援もみんな温かかった。ゲストは日本一のマラソンランナー、大迫傑選手。これだけでもすごいでしょ。丸岡城(江戸時代以前に建てられた天守閣が今も残る)や新九頭竜橋、鉄橋など、素晴らしい景色も魅力的。日本で初めて100m9秒台が記録された「9.98スタジアム」も実際に走れました。狐川や足羽川沿いには桜の木がたくさんありますが、まだ開花していなかったのが非常に残念。でも、1~2週間後だと人が多すぎるだろうし、暑くなるだろうしね。フィニッシュ後のお土産もたくさんもらえて、大いに楽しみました。タイムはひどいけどまだ、マラソンはやめません!

8月13日(木)開催の、「症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(初心者編)」について以下のような質問をいただきましたので回答させていただきます。
Q.透析患者のピロリ菌除菌の減量について、ボノサップ400を
P-CAB(カリウム競合型アシッドブロッカー)やPPI(プロトンポンプ阻害薬)の長期投与は、逆流性食道炎の再発防止や、アスピリン・NSAIDs(消炎鎮痛薬)による胃潰瘍・出血の予防に不可欠な一方、胃酸を長期間強力に抑え続けること特有の副作用やリスクも伴います。長期投与によるデメリットは胃酸分泌が強力に低下することによるCa、Fe、Mg、ビタミンB12などの吸収が悪くなるといわれています。特に低マグネシウム血症による重症不整脈発症(トルサード・ド・ポアンツになることも)、ビタミンB12欠乏、カルタン、ホスレノールなどのリン吸着薬の効果低下などの報告が多く、しかも深刻な副作用が多いです。ほかにもクロストリジオイデス・ディフィシル感染症(重症になると偽膜性大腸炎を発症します)、などの原因になりますので、PPIについてよくご存知の消化器の医師は、長期投与を避けたいのだと予想されます。P-CABやPPIの長期投与により、良性腫瘍である「胃底腺ポリープ」などの数が増えたり大きくなったりすることが知られています。これらは基本的に良性であり、薬をやめると小さくなることも多いですが、長期間の服用には注意が必要だそうです。
日本の透析患者は高齢化が顕著なこともあり、胃が脆弱な方が多く、また心血管疾患予防のための低用量アスピリンや抗血栓薬の服用に伴う消化性潰瘍の再発抑制などのため半数近くの方がPPIの長期投与されている透析施設もあります。重度の逆流性食道炎(びらんや潰瘍)でやめられない患者も多いのです。
どちらの考え方がよいのかは患者さんの病態、そして医師の判断によると思いますが、P-CAB(またはPPI)は本来ならば4~8週間までの投与となっていますが、長期投与は様々な問題があります。消化器の医師が言うように除菌が成功すれば、H2遮断薬を投与すると、これはPPIと異なり血中濃度依存性のため、即効性がありP-CABやPPIのように常時、胃酸の分泌を強力には抑えないので、これで消化器症状を抑えることができれば様々な有害事象が防げる可能性があります。
これは私見ですが、私自身が胃潰瘍になったことがあり、PPIを十数年続けていました。何度もやめようと思いましたが、やめると胃がむかつき、口臭がするのでやめられなかったのです。でも消化器内科で腸内細菌叢を調べると、酪酸菌などのプロバイオティクスを常用し、努めて食物繊維を摂っているはずの私の腸内細菌叢は判定「C」で「ビタミン産生菌が極めて少ない、ビタミンB12産生菌が欠乏状態、ロブゼリアなどの酪酸菌が少ない、有害菌が多い」という結果でした。熟慮した結果、PPIをやめてファモチジン20mgを胃症状のあるときだけ頓服し、症状があまりにきついときにはP-CABを頓用しており、月に数回、ファモチジンを頓用することでなんとか収まっています。
私のように食事や酪酸菌、ビフィズス菌、ヨーグルトや野菜の摂取で腸内環境に気をつけていても、こんな腸内細菌叢になってしまうので、高カリウムのために野菜・果物を摂れない、溢水のため水分を摂れない、免疫力が低下しているため抗菌薬がよく投与される、催便秘薬のためにひどい便秘になってしまう透析患者の腸内細菌叢は細菌数自体が極めて少ない、腸粘膜を守る酪酸産生菌や短鎖脂肪酸産生菌が極めて少ないのです。それによって尿毒素産生菌が増えて、心血管病変が進行し死亡率も高くなっていることを指摘する専門家もいます。
PPIは消化器症状をめざましく改善してくれる素晴らしい薬ですが、長期投与によって細菌・ウイルスの侵入を許し、カチオンの吸収悪化などによる全身への弊害を十分考慮して処方すべきと思っています。
8月13日(木)開催の、「症例に基づいたCKD患者の薬物適正使用(初心者編)」について以下のようなアンケートの回答をいただきました。原文のまますべてのアンケート内容を紹介させていただきます。
腎機能に問題があるなどアセトアミノフェンをNSAIDsの代替として使いたい場合に参考になりそうな論文を紹介していただいたので今後医師への提案にこちらを使おうと思います
腎排泄ではないが用量調整がある薬剤は興味深く学びになりました。 講演資料について、解説に使用した引用の文献のみ(講義で重要なもの抜粋で)でいいので最後のスライドor配信でまとめて一枚のスライドにして欲しいです、スクショ可能であれば当日又は配信時に最後にスクショしたいです。
腎機能低下とともに、非腎クリアランスも低下しているという考え方で、用量を減量しているにもかかわらず、副作用が出ている可能性がわかりました。ありがとうございました。
シスタチンCなど検査依頼したいが、なかなか難しいことが多いです。
わかりやすいご講演をありがとうございました。
いつもありがとうございます。
本日も、ありがとうございました。大変勉強になりました。毎回お話を楽しみにしています。
病院薬剤師さんからの質問
今回執筆されているフィネレノンですが、ちょうど薬剤科内でメーカーさんの勉強会がありました。従来から腎機能別用量のeGFRがmL/min/1.73m2で書かれていますが、「標準的な体格から大きく外れている場合は補正を外した方がいいですか?」と聞いてみました。MRさんはそもそも腎機能の表記に疎く、薬剤科内では「補正しないのが正解では?」という見解があがりました。どうも腑に落ちないのですが、平田先生はどのようにお考えでいらっしゃいますか?
回答
標準体形でない人には補正するのが当たり前!だって標準化eGFRは血清Cr値、性別、年齢しか入ってないんですよ。女性で170cm, 63kg(男性のMサイズ )が合う人ってめったにいないですよね。だったら補正しなくちゃ危ないでしょ?
40kgのSサイズの人に男性のMサイズは大きいし、120kgの男性にMサイズは入らないので、LLLサイズにするでしょ。 ユニクロにだってSからLLLまであるのに薬は固定用量ですから、薬剤師がうまくやらないといけません。用量依存性のない薬はほとんどありません。効きすぎたり効かなかったりするのを薬剤師が調節すべきなのです。 フィネレノンは高カリウム血症を起こしにくいけど、やっぱり小柄な人では高カリウム血症は起こりやすいといわれてますからね(PMID: 34786651)。 MRさんにも指導してあげてください。これって薬剤師の常識だよ!
解説
標準化eGFR(mL/min/1.73m2)はCKDの診断指標に用いるもの。薬物投与設計には個別eGFR(mL/min)を持ちるのが鉄則!
59mL/min/1.73m2だったら蛋白尿(-)でもCKDと診断できる。でも1.73m2は日本人では標準体型男子で身長170cm、体重63kgだから、女性ではほとんどいない。そうすると小柄な女性で個別eGFR(mL/min)を用いると健康なのにCKDと診断されやすいし、120kgの男性は実際には肥満で腎機能が悪くてもCKDが隠蔽されてしまうから標準化eGFR(mL/min/1.73m2)を用いるんだ。だけど薬の量は40kgの人と、120kgの人と同じでいいはずはないから、身長・体重を加えて計算した個別eGFR(mL/min)を使う。じゃあなんで添付文書に紛らわしい記載がされているのかというと、結論から言うとFDAの失策。黒歴史なのです。
米国では2010年12月30日までは薬物投与のための腎機能はFDAが製薬企業に対し血清Cr値ではなくCG式を用いた推算CCrを推奨→2010年12月31日より、血清Cr値の標準化(IDMS traceable)が行われた。→それ以前のCG式では薬物投与が不正確になる!ということで2011年のKDIGOの急性・慢性腎臓病患者の薬用量はCG式ではなくeGFRに変えるところを個別eGFRではなくバカなことに標準化eGFRを用いるようアップデートしようとしたんだ。標準化eGFRはCKD診断指標として医師にも患者さんにも普及していたかもしれないけど、これは間違い。欧州ではテキスト通り薬物投与には個別eGFR(mL/min)を使うとした。
多分、いろいろ過量投与などの問題が起こったんだろうね。2020年以降、FDAは製薬企業に対して「今後は個別eGFR(mL/min)を添付文書に記載するように」というお触れを出した。だから2020年以降に治験の行われる薬に関しては個別eGFR(mL/min)が用いられるようになるはず。そしてCCrも標準化eGFRも添付文書の記載から徐々に消えていくはずだ。



